振り向いてくれない彼女2【霧隠ラント】

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チアキ「あっそ…二人ともまとめて殺してやる！！」

ラント「やめろ！A逃げろ！」

「！！」






蛇山の手が動き出す


Aが吹き飛ばされる、意味のない手を伸ばすが間に合わない



A…！



















ノズチカ「やめるんだ！チアキ！」
















Aが殴られると思った瞬間、彼女の前に三又義が立ちバットを受け止めていた





ラント「三又義！！」



チアキ「ノーズ…！」





ガタイのよい三又義はすぐさま蛇山からバットを奪い取り、近くに投げ捨てた









ノズチカ「女に手を出すなんてお前らしくないだろ！」

チアキ「離せ！」







三又義が必死になって暴れている蛇山を止めている






ラント「A！」

「ラントくんっ！」








なんとかして近くにいた彼女を強く抱きしめた







ラント「大丈夫かっ、A…」

「うん、助けに来てくれてありがとう」










弱々しい声だったが、とりあえず無事で安心した

今までずっと願っていた抱きしめたいという行為もこのような形で叶うとは思わなかった

でも、今はとても暖かい










チアキ「離れろっ！Aから離れろ！」


ラント「！」







まだ暴れる蛇山から隠すようにAを抱きしめる






チアキ「これ以上僕から大切なひとを奪わないで！！！」







どんなにAを傷つけたとしても
彼の叫びを無視することはできなかった



彼自身、昔に大切な人達を失いトラウマを抱えていた
だからAには慣れられていくことに怯えていたのだろう








だとしても、今回のことはただじゃ済まない

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