幼馴染みの勘。【ヤンデレ短編集/すとぷり】

5．花嫁【ななもり】 ページ13

誓いの言葉





病めるときも、


健やかなるときも、


喜びのときも、


悲しみのときも、


富めるときも、貧しいときも、


死がふたりを分かつまで、


貴方は幸せになる事を、


誓いますか?







俺は、誓います

君の、旦那様だからね


―――――――――――――――――――――



『私、結婚する事になったの』


幼馴染のAから言われた衝撃の一言
夏の半ば、暑いというのにAはそんな事気にせずに俺に言った


ななもり「…け、結婚って、俺達まだ17だよ？」

『うん、17で結婚する事になったの』


本人から事情を聞いてみると、Aの親は借金を背負っており、借金の金額を全部無しにする代わりに財閥の息子とAを結婚させる

これが条件らしい


『お父さん、男手1つで私を育ててくれたから苦労させたくないの』


ちょっと無理した顔で笑うと、Aは俺にアイスを渡して一緒に食べた

暑さなんて忘れてしまった
Aが財閥へ嫁入りするなんて

俺だって、昔からAが好きなの
知らない、あったことも無いやつのとこに嫁入り??
冗談じゃないよ


『結婚したら、こっちにはもう戻れない。ななもりにも会えないかもしれない』

ななもり「ぇ…」

『でも、絶対に忘れたりしないから。ね、小さい頃よくやってたあれを思い出して？誓いの言葉』


”誓いの言葉”
昔、Aと俺でよくやっていた
お互い結婚したら、全部にこれを言うんだって

俺はAと一緒に言いたかった
ドレスだって俺が見たかった
ずっと一緒にいたかった


――――――――――――――――――――



” 誓いの言葉!!


病めるときも、


健やかなるときも、


喜びのときも、


悲しみのときも、


富めるときも、貧しいときも、


死がふたりを分かつまで、


貴方は私とずっと一緒にいる事を、


誓いますか”



” 誓いますっ!! ”

” 大好きだよ！ななもりっ！ ”




大好きだったのに

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