かつての仲間の新しい光 ページ5
・
・
・
「Aっち？！」
『！！涼太』
ぶつかった彼の名は「黄瀬 涼太」キセキの世代の1人で彼もまた天才。
私の元チームメイト。
見ればなんでも出来てしまう彼は何に対しても適当だった。
だが、「青峰 大輝」という男に魅了されバスケ部に中2の時、入部。
それからは毎日青峰と1on1をしたおかげか驚きの速さで1軍に上がりスタメンとなった。
彼は認めた相手に対して「〜っち」と付ける。大半の人は嫌がっているがもう諦めたみたいだ。
黄瀬「いや〜久しぶりッスね！元気にしてたッスか？」
『えぇ、元気だったわよ。涼太は海常だったわね・・・。練習はどう？』
黄瀬「んー、まあまあ厳しいッス。」
『サボってるわね。』
ドキッ
黄瀬「えっ！！な、なんで？！」
『あなたとはそんなに長い付き合いじゃないけど私は元マネージャーよ？
以前に比べたら体力と筋力が落ちてる。私の"目"をなめないで頂戴。』
黄瀬「う、ほんと叶わないッスね」
バツの悪い顔をする黄瀬。対照的に勝ち誇った顔をするA。
黄瀬「そ、それより急いでたみたいだったッスけど大丈夫なんスか？」
『・・・。わかりやすいわね
大丈夫よ、用事はないから』
黄瀬「え、じゃあなんであんなに急いでたんスか？」
『涼太は知らなくていいの！とにかく！涼太はちゃんと練習に出ること！いいわね？』
黄瀬「え〜、」
『そんなんじゃいつか"負ける"わよ？』
涼太の顔つきが鋭くなった。
さっきみたいにふざけた感じはどこにもない。
黄瀬「負けるわけないじゃないッスか、負けるなんてありえないッス」
『・・・。いつか足元すくわれるわよ
それじゃ。』
黄瀬「Aっち・・・。」
涼太と別れ東京にある家に帰る途中マジバの近くでやたらデカイ人を見た。紫の彼よりは小さいけど。
その赤い彼もかなり大きな力を持っているみたい。でもまだ発展途上といったところか・・・。
彼の隣には懐かしい人物がいた。私は口元が緩みそうになるのを必死に抑えた。だってこんな道端で女子高生がにやにやしていたらあやしまれるでしょ？
『元気そうでよかったよ、テツヤ・・・。君の新しい光、楽しみにしてるよ』
小さくつぶやいた。
「僕は影だ。」なんとも懐かしい言葉を背にあの変わってしまう前の水色と青の2人のコンビを思い出しながら私は歩き出した。
目の前には大きな門。開けるように言うとすぐに門は開いた。
そして、大きく重たい扉を開けた。
『ただいま帰りました』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 106人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆう | 作成日時：2015年4月23日 2時
