過去・繋がり ページ12
私の意図に気づいたのか彼はこちらへ向かって来て。案内すると言ってくれた。
お礼を言って一緒に教室を出た。
赤「ありがとう」
『あ、いや、なんか余計なことしちゃったね』
赤「そんなことはいなよ、本当に助かった」
夢みたいだ。今、私赤司くんと話してるんだ!
あーでも、教室を出る時の女子の目、すごく怖かった・・・。
『なんか、ごめんね?案内してもらっちゃって』
赤「いや、俺も職員室に用があるから」
『そっか、ならよかった!』
・・・・。会話が続かない;
何か話す話題はないのー?!
頭の中がぐるぐるしてきた。
赤「君、名前は?」
『ふぇ?!』
変な声が出てしまった。もう恥ずかしすぎて死にたい・・・。
赤司くんも笑ってるし・・・
赤「名前、教えてもらえないか?」
『あ、名前ね・・・。えっとAAです』
赤「Aさんか、覚えておくよ。改めて俺は赤司征十郎、よろしく」
『こちらこそよろしく』
気を遣わせちゃったかな?でもそのおかげで話すきっかけになった。
それからは職員室に着くまで部活はどこに入るのだとかさっきのスピーチの話をしたりした。
短い時間だったけど話せてすごく楽しかった!
ますます好きになっちゃう!
だけど楽しい時間はそう長くは続かない。
家に帰り珍しく両親が揃っていた。
『ただいま帰りました』
父「おかえりA。入学おめでとう」
母「おかえりなさいA。学校はどうだった?」
『ありがとうございます。楽しいですよ、それに』
母「それに?」
『ふふ、パパ、ママ。私好きな人ができたの』
私の発言に父は持っていたティーカップを落とした。母はその音で我に返った。数人の使用人に片付けを頼んで私の方を見た。
母「それは素晴らしいことだけど大丈夫なの?」
母は何かと私のことを心配してくれる。
『大丈夫だよ。今日少し話したけど信用できるとてもいい人だよ』
母「そう、なら私はいいわ」
母の発言に父はやっと我に返った。
父「す、好きな奴だなんてパパは許しませんからねー!!大体まだ入学して1日も経っていないんだぞ?!許さん!どこのどいつだ!私の可愛い娘を誑かす不届き者は!!」
『パパ、落ち着いて。あとうざい』
父は私のことになると熱くなってしまうらしい。本人曰く「愛しているから当然」らしい。
『不届き者って、赤司くんはそんな人じゃないよ。それにまだ私が一方的に好きなだけだし』
父「赤司・・・?」
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作者名:ゆう | 作成日時:2015年4月23日 2時