離婚届の用意はできました/安室透

日常 ページ4

朝…目が覚めると隣に温もりはない。

大きなベッドで１人が覚める。
となりに温もりがないのはひどく寂しい。

零と一緒に起きてないのはこれで何ヵ月…いやもしかしたら１年ぐらいかな？

ベッドからおりると冷たい床が私の足を冷やす。
冷たい床よりも私の心のほうが冷えてる気がする。冷たい床と薄暗いリビングをみて私の心は今日も寂しさで埋もれる。

『朝から憂鬱だな…』

誰もいない薄暗い部屋で１人呟く。

当たり前だけど返事のこない呟きは私の心をより一層寂しく、悲しくさせるものとなった。


一通りの家事を終え昼。

食欲がないのがほとんど。
食べる気がせず昼は珈琲を飲む。

温かいブラックの珈琲は落ち着きをくれる。

結婚してから体重は減った…
元気もないような気がする…。

最近思う。
この結婚は正解だったのかな。

零は私を必要だといってくれた。
…でも今の零の生活に私なんていない。

ねぇ零

ホントに私は必要ですか？

私の思いは誰にも聞かれることなく木霊する。

付き合っていたころのほうが幸せな現実に酷く胸が痛む。

今は名前すらよんでもらえてない。

私はこんなにも零が好きなのに。

日常→←２話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す