【刀剣乱舞】二十三世紀より愛を込めて【APヘタリア】 (ページ7)

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本田は、走っていた。本丸は山姥切達に任せている。急ぎの用事だ、と電話をかけてきた友人はその後何も言わずに電話を切った。

本田が向かうのは、とある会議場。備前国からは少し遠いが様々な乗り物を経由していけばすぐに着く。本田は最後の乗り物を降りたあとに会場内の廊下を走っていた。

目の前に見えてきた大きな扉。本田はそれを見たあとふう、息を吐いて扉を開けた。

「遅くなりました！」

「大丈夫だ、急に悪いな “ 日本 ”」

「いえ、平気です」

そう言った本田は“日本”と書かれたプレートの席に座り、隣に座る青年にペコリ、とお辞儀をした。

「さて、全員揃ったところで“ 世界会議 ”を始めるぞ！」

その声で、会議場の雰囲気がピリッと張り詰めた。

「今回の会議内容は『日本史の歴史改変とそれを止めさせる方法』だぞ！」

そう言った青年＿アルフレッドはパラパラと手持ちの冊子を捲り、「日本、何が起きているか教えてくれ」と本田に問いかけた。

「わかりました」

本田はすっと、その場に立ちコホン、と小さく咳払いをしてから話し始めた。

「皆さんの中にも、知っている方はいると思います。現在、私の家には“ 歴史修正主義者 ”と呼ばれる人達が居ます。
その人達は “ 過去にあった事件 ”を改変し、“ 現代の日本 ”を変えようとしているのです。

しかし、それは当然許させることは無いもの。なので、私の家では十年程前から歴史修正主義者対策として日本刀の付喪神、“ 刀剣男士 ”を顕現させ、過去へと送り、修正をしようとしている歴史修正主義者……“ 時間遡行軍 ”を殲滅する、という政策を行っております。
この政策のお陰か、今の所は歴史が改変されたという記録はありません。

しかし、時間遡行軍は増えるばかりであり、改変する時代も日に日に多くなってきております。
なので、是非皆さんの力をお借りしたいと思っているのです」

「それは、俺達にも影響あるの？」

本田の隣の“ Italia ”と書かれたプレートの席に座っている青年＿フェリシアーノは眉を八の字に曲げて聞く。本田はこくりと頷く。

「私の家の過去が変わってしまえば、その後の事も変わってしまうでしょう。私の有り方は勿論、私と歴史上関わってきた国々の歴史も変わってしまう……大袈裟かも知れませんが、“ 日本 ”という国は世界に影響を与えてきたのです」