【刀剣乱舞】二十三世紀より愛を込めて【APヘタリア】 (ページ6)

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「＿＿＿政府役員一同、より」

手紙を読み終えた山姥切はそのまま全体を見回した。内容が頭に入っておらずにはてなを浮かべる者や、政府の投槍なこの政策に怒りを覚える者等、反応は様々だ。

「どうせ、またほかの本丸に届いてんだろ？同じの」

「届いていないらしい。主が事前に他の審神者に聴いている」

「きっと、デマだよ！そうだよ！だって、政府がそんなこと……国民を危険に晒すなんてことっ」

「残念ながらデマでもない。政府の住所と電話番号は勿論、特別な書類等にのみ押す朱印が押されている」

「じゃあ……つまり俺達は」

政府に利用される駒になったわけか

その言葉に反応した本田はバンッと床を叩く。その行動に驚いた刀剣達は話し声も、動きも止めた。
いつもは穏やかで優しい彼だからこそ、その行動に驚きを隠せなかったのだろう。

「政府は！あの人達は何も悪くありません！」

腹から出されたその叫び声は静かになった大広間に響いた。愛染と山姥切が止めようとするがお構い無しに叫びつづける。

「政府の方々は……私達に大きな災害がないように今まで頑張ってきてくださったのです！」

だから＿＿

その続きの言葉は、本田の持っている携帯電話の着信音により聞くことは出来なかった。

本田はふう、と息を吐いて携帯電話を見つめる。
相手は、理解していた。特別な着信音。威風堂々というオーケストラ曲の電子音アレンジ。この着信音にしているのは、一人しかいない。

失礼、と一言断りを入れてから電話に出る。

「もしもし」

「Hello、俺だ」

その声は、いつもよりも沈み、暗いように聞こえた。