おかえり、エジョン【２】 (ページ26)

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-SEVENTEEN Woozi side-

「じゃあ、よろしくお願いします」

WZ「こちらこそお願いします」

ついに曲のデモを収録する日。曲を作った俺がプロデューサーとして入って、エジョンさんが歌う。今日は俺たちの事務所に来てもらった。

先日俺の元に届いたエジョンさんの書いた詞。流石だとしか言いようのないそれ。少し歌ってみただけで、ぐっと胸の締め付けられるような寂しさと、次第に温かい気持ちが押し寄せる。

WZ「すごくいい感じです」

「ほんと？よかった～でももう１回いいかな？ちょっと歌いながら違うなって思って…ここの部分ちょっと変えたいんだけど」

WZ「あ…それ俺も思いました。こうするのはどうですか？」

「いいねそれ！そうしよう！」

Aさんの表情はキラキラしている。こうして作業していることをとても楽しんでいる表情。

WZ「じゃあいきますよ」

「はい」

それでも曲を撮る時にはスっとアーティストの顔になる。真剣な眼差しに呑み込まれてしまいそうだった。

儚げなエジョンさんの声と歌詞、そして俺の作った曲がすごくあっていて少し泣きそうになった。これ、本当にデモだよな？

「ふぅ…どうだった？大丈夫？」

WZ「すごく良かったです…泣きそうになりました」

「ははっ、ウジくんの作ってくれた曲が良かったからだよ」

WZ「そんな…」

「あ、照れた？」

にやり、と俺の顔を覗き込むようにするエジョンさん。

WZ「照れてません」

「隠さなくてもいいのに」

いつもパフォーマンスをするエジョンさんを見ている時とは違う、なんというか…年相応の魅力というか。大人っぽさとまだ少し無邪気さを残した雰囲気。…ちょっとミンギュがハマるのも分かる気がする。

「自分たちの方でも忙しいだろうにありがとうね、おかげですごくいい曲ができた」

WZ「すごくいい経験になりました。こちらこそありがとうございます」

「またご飯でも行こう。あ、うちのチャニョルが是非話したいって言ってたから誘うかも」

WZ「ぜひお願いします」

これも、ミンギュやスングァンたちには黙っておかなきゃな。