君が幸せなら。【名探偵コナン】 (ページ3)

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猫みたいなやつページ3

「おはよう新一くん今日もイケメンだね」
「あんがとな」
「わーここまで棒読みのありがとうは初めて聞いたよでも好き」
「へいへい早く座らねぇとSHR始まるぞ」
「はーい」

またね。と二木は手をヒラヒラと振りながら自分の席へ戻っていった。
初対面で衝撃的な告白をしてきた二木との仲は友人として高校生になっても未だ良好。

見た目は大人しめの清楚系に見える癖にあの日からずっと俺に積極的だ。朝のおはようから帰りのさよならまで必ず「好き」がついている始末、今となっては、それが当たり前のように受け流せるが本当にあの頃は二木に振り回されてばかりだった

これでも初め告白された時にちゃんと付き合えないと振ったのだ。それでも二木には「分かってるそれでもいいんだ」って笑って受け流された。何故そこまでして俺が好きなのか未だ謎のまま。

SHRが始まるチャイムが学校中に鳴り響く。
それと同時に教室に入ってきた先生が二木を目に止めて嬉しそうに笑った

「お、今日はちゃんと遅刻せずに来たな二木」
「先生私が遅刻をする訳ないじゃないですか」
「どの口が言う」
「この口です」
「先生はお前の見た目に騙されてた、一生の不覚だ」
「それはどうもありがとうございます」
「褒められてないぞ二木ー」

先生の皮肉にありがとうと笑って返す二木に向かってクラスメイトがツッコミを入れる。すかさず「あれ？」っとハテナを浮かべる二木の声に皆が笑った。明るく陽気な二木はいつも人に絡まれる、それこそさっきの先生みたいに

このクラス1番のムードメーカーは多分二木だろう。

だが然し、そのムードメーカーがこの学校にいる事は少ない。

遅刻してくる事は多いし、昼食中ふらっといなくなってる事もよくある。病気な訳でもないだろうし(寧ろ元気すぎて煩い)家庭の事情という訳でもなさそうだ。

二木から殆ど家庭の事は聞かないが何も無い普通の家庭だと二木は嘘偽りなく応えていたから多分大丈夫だろう。

何故そんなことがわかるかって？そんなの決まってる、あいつは本当に嘘が下手なんだ。直ぐに目をキョロキョロと右往左往させるし、落ち着きなく手を弄るしで、わざとか？と思う程に嘘が下手くそだ。だから大丈夫だと確信している。

じゃあ何をやっているんだと聞かれたら終わりだな。正直言って何も知らない。推理をしようとしても直ぐ逃げられるから推理のしようがない。

まあアイツの事に関しては深く考えない事が得策だ。そうだな、これだけ解っていればいい。

二木Aは猫みたいなやつだ。