【A3!】イージーモードな彼と私【摂津万里】 (ページ22)

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＊ツーショページ22

万里side

「まだ飲まないで！写真撮るから！」
「そう言うと思ってたわ」

新作のピーチ味と抹茶味を試行錯誤しながら撮る彼女。彼女はあまり自撮りをしないタイプなので、一成とは違うんだな、とぼんやり思った。まあそのおかげでツーショがめちゃくちゃ少ないんだけどな。

せっかくだしツーショでも撮るか。
撮れたから飲んでいいよ！と言う彼女に、俺も写真撮るから、とスマホを取り出す。

「万里も写真撮るんだ？」

ツーショだと思っていないのか、既にストローをさして飲み始めていた。
俺も撮る、と言ったのに遠慮なしに飲み始める彼女に自由だな…と呆れつつ、向かいに座る彼女の肩を寄せる。

「わっ！え！？」
「もっとくっつけ、入んねーだろ」
「私も入るの！？」
「ったりめーだろ。ほら、撮るぞ」

慌ててカメラを見つめる彼女がなんとも可愛らしくて、頭を引き寄せてつむじにキスを落とす。彼女は驚いていたけど、写真を撮ってしまえばもうこっちのもんだろ。

「ちょ、ちょっと！？なにしたの！」
「なにってキス？」
「わあああ写真見せなくていいから！というか消して！恥ずかしい！」

彼女の手が届かないくらい背中を倒せば、うぅ…と唸りながら再びストローに口をつけていた。
撮った写真を見返せば、自然と顔がニヤつく。

「絶対変な顔してた…」
「んなことねーよ、耳も真っ赤で焦ってるだけだわ」
「それが変な顔なんじゃん！」
「そうか？このAとか、可愛いだろ」

頬杖をついて可愛い、と目を合わせればまた顔を赤くした。満更でもないのか、ひと口あげる。と半分ほど減ってるピーチ味を差し出される。

「はい、あ～ん」

…どうやら自分の手から飲ませたいらしい。仕返しのつもりなのか、スマホを持っているのがバレバレだけど

まあわざと引っかかってやるのも、可愛い彼女のため、少し身を乗り出してストローを口にした。

「ふふ～っ」
「っ。満足した？」
「うん！万里可愛かった」
「そりゃドーモ」

誤算だったのは彼女が写真じゃなくて動画を撮っていたことだけど、ニコニコとご機嫌な彼女が見れたのでよしとするか。