＊はじめての ページ18
「お、お邪魔します」
「お〜、あ…どうすっかな、今は人いねぇけどこれから増えそうだし俺の部屋行くか？」
「！万里の部屋はじめて入る！行く行く！」
「つっても、2人部屋だからうるせぇのが1人いるんだけど…夕方まで帰ってこねぇから」
そう言われて万里の部屋へ通された。部屋へ入ると意外にも綺麗に整頓されていておぉっと歓声を上げた。
「見ても面白いもんねーだろ？」
まあ適当に座れ、と言われて机の前に座れば、万里は隣にすっと寄ってきた。するとちょんちょん、と手の甲をつつかれるので甘えたいのかな？と両手を広げてみる。
「どうぞ？」
「ん、どうも。」
「ん〜なんか、万里とぎゅーするの久しぶりな気がする」
「昨日しただろ」
「あれ、覚えてた？お酒で忘れたかと思った」
あれから具合いは大丈夫なの？と聞けば少し黙ってしまった。頭をゆっくり撫でればぽつりと話し始める。
「…ん、いや…ほんとは、ずっと気持ち悪かったし吐き気もしてた」
「そっか」
「やっぱバレてた？」
「…どうでしょう？」
「なんだそれ」
背中をよしよしとさすると嬉しそうに頭をぐりぐり擦りつけてくる。甘える時はトコトン素直な彼を受け入れた。
「さすがに本調子じゃねーし、どうせ昼からだから休んだ」
「そっかそっか、明日はもう行ける？」
「おう。こうやって充電できた訳だし？」
「ははっなんだそれ」
「おらっ」
「わっ！」
ふわっと優しく押し倒されれば彼の整った顔が近付く。首へ手を回して目を瞑れば、ゆっくり唇を重ねた。
「あーあ、ついに万里の部屋に連れ込まれちゃったなぁ」
「たまにはいいんじゃねーの？場所が変われば気分も変わんだろ？」
「ん〜、わかんないけど…万里がいるならどこでもいいかな」
「…っ！…はぁ、ほんっとにお前って…いや、なんでもない」
脱力して覆い被さる万里に、え〜、なに教えて？と聞いたけど教えてくれないらしい。
今度こそ元気になった万里の熱を確かめながら、今度は私からキスをした。
作者から↓
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いつも読んでいただきありがとうございます^^*
はじめてのランキング入りで200位↑…とても驚いています！
お気に入りにしてくれる方も増えてドキドキしています
今後とも楽しんで頂けたら嬉しいです！
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作者名：ムリ子 | 作成日時：2019年8月1日 22時
