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ぼたり、ぼたり、ぼたり
血が床を汚した。右肩から左横腹まで一筋の傷が出来、先程からずっと血が流れ出ている。側には斬られたであろう左腕が落ちていた。
『落ち着いて下さいませ、御二方。何故その様に御怒りなのですか。』
「其処を退け。」
『それは出来ません。この者たちは私の警護対象……故に此処を退く訳にはいきませぬ。』
「退いてくれ。我はお主を中々に気に入っておる。此処で殺すのは勿体ない。」
『それならばどうか怒りを御鎮め下さいませ。どうか、どうか…。』
「………あい分かった。」
『ありがとうございます。』
二振りはやっと刀を鞘に収めた。それを見届けてAは床に転がっていた左腕を拾い上げくっ付けた。床に流れていた大量の血液も、Aの身体を這い傷口から戻っていった。もう、傷はない。
何事もなかったかのようにAは立っていた。しかし確かに彼女は斬られた。その証拠に肩から脇腹にかけての衣服が破れ素肌が見えていた。
『何があなた様方の怒りに触れたのかは本丸でお聞きします。今はどうか本体に御戻り下さい。』
「ならばもう其の者たちに近づけさせるな。良いな。」
『かしこまりました。私の方から言っておきます。』
「うむ、それで良い。」
そう言い二振りは刀に戻った。それを見届けた鶴丸国永も一つ溜息を吐いた後、同じように刀に戻った。
丁寧に三振りを抱え腰に佩刀する。
『……さて、もうこれで御分りになったと思いますが…決して彼等に近づかず、触れぬようお願いします。』
「何なんだよ…何で、お前、」
「う、腕は？傷は！？何で生きてんの！？」
『言ったでしょう、私は不死であると。…その様子では信じてなかったようですね。』
そう言い溜息をつきぐるりと見回す。
『彼等は人の欲に敏感故、すぐに手を出してしまいます。ですので近寄る事はお勧めしません。もし見たいと言うのならば私に一言仰って下さい。そうすればもしもの時に対処出来ます。』
「もしもの時……？」
『殺される時です。……最近少々忙しくて結界が上手く張れませんでしたが、次からは大丈夫ですので、よろしくお願いします。』
そう言い頭を下げた。
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狐ねぇ - とっても素敵な作品です！何度も読み返してしまいます♪無理をなさらない程度に更新していただきたいです！楽しみに待っていますね♪ (2021年7月31日 16時) (
レス) id: 7b7b6482b0 (このIDを非表示/違反報告)
のん - とてもいい作品ですね！見入っちゃいました！更新楽しみに待ってます頑張ってください(*´ω`*) (2020年5月20日 14時) (レス) id: cc61122175 (このIDを非表示/違反報告)
ゆー - 更新楽しみにしてます。頑張ってください (2020年2月4日 22時) (レス) id: d5a0d81ae4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - ( ´∀｀ )b (2020年1月6日 16時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
@ - めっちゃっっ面白いです！でも、早く続きが読みたいです (2019年4月1日 15時) (レス) id: 2da2df1e9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はる
| 作成日時：2019年3月9日 12時
