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『私ね、ヒーローってカッコよくて好きだったんだぁ。』
唐突にそう話し始めた。
『両親がいない時を見計らってね、テレビ観てたの。そしたらニュースでね、ヒーローが人を救けるシーンがあってね、それ観てね、カッコいいなぁって思ったの。
いつか、私もこんな風に救けてもらえるのかなぁって、思ったの。』
そこで区切り、Aは窓を見た。窓の外には大空が広がっており、鳥が飛んでいた。
『何度もね、何度も救けを呼んだの。でもね、誰も救けてくれなかった。だからね、私思ったの。救けてくれないのは私が悪い子だからなのかな、って。
だからね、私たくさん頑張ったの。
暴力にも耐えて、犯 されるのも耐えて、泣きそうになるのも耐えて。耐えて、耐えて、ずっと耐えてたのに……誰も救けてくれなかった。』
ねぇ、オールマイト。
そこでAはオールマイトの名を呼んだ。
『あの時の私は……悪い子だったのかなぁ…？
耐えるだけじゃ、足りなかったのかなぁ…？
もっと頑張ってたら、良い子になれたのかなぁ？ちゃんと両親の言う事聞いていたら、良い子になれたのかなぁ？もっと勉強頑張っていたら、良いになれたのかなぁ？
……私…ただ幸せになりたかっただけなのに…。救けてもらって、あの地獄から解放されたかっただけなのに。
オールマイトに救けを求めていれば、何か変われたのかなぁ？』
「…っすまない知河少女。あの時、私が察していれば、君は…。」
『やっぱり、オールマイトは優しいね。』
そう言い口角を上げた。
『でもね…オールマイト、約束破ったから、嫌いだな。』
＿＿もし君を殴る輩がいたら私が捕まえてあげよう！！
それは、社会見学に来た朝の出来事であろう。Aはこう言われたから、オールマイトを信じたのだ。だが、結果殴ってしまった。仕方ない事だが、Aはそれを「約束を破った」と解釈した。
『あの時ね、殴らないって言われてね、私嬉しかったの。それに、殴る人がいたら捕まえるとも言ってくれてね、…本当に嬉しかったの。
でも、私を捕まえる時、オールマイト私の事殴ったからね、もう…何を信じればいいのかわからなくなっちゃった。』
そう言いへらりと力なく笑った。
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イロハ(プロフ) - めっちゃ泣きました！こういう物語すごく好きなのでみいってしまいました！ (2022年8月26日 23時) (
レス) @page49 id: 679b71b669 (このIDを非表示/違反報告)
璃徒 - やばい、感動しかないです。涙でそうになりました…！ (2022年1月28日 21時) (レス) @page49 id: 19b3aa7f76 (このIDを非表示/違反報告)
リア - 夢小説でこんなにのは初めてです！とても感動したし、見ていて涙が出ました。素晴らしい作品をありがとうございます！ (2020年10月21日 0時) (レス) id: 1bb79351ab (このIDを非表示/違反報告)
そあ - 久しぶりに夢小説で泣きました。面白かったです。ありがとうございます。 (2020年4月27日 21時) (レス) id: 50fe801646 (このIDを非表示/違反報告)
over the rain - 泣いちゃいました。最高です (2019年11月4日 16時) (レス) id: a4bab14be1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はる
| 作成日時：2018年7月21日 23時
