【この勘違いは】オールフォーワン、子供拾ったってよ。Third【止まらない！】

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風呂には入った。だがさすがに女子の裸体は見ていない。……いやちょっと見た。チラッと、チラッとだけ。ほんのちょっとさ、触らなかっただけでも褒めてくれ。ただ湯が乳白色でよかったと思う。さすがに下半身はダメだろ。いや上半身もダメだが…。

風呂に入る時だけはあの黒いチョーカーを外してくれた。でも部屋に戻るとすぐにまたチョーカーを付けられた。これ首痒い時掻けないから嫌なんだよな。








「A、もう寝ろ。明日起きれなくなるぞ」

『せんせーは…？』

「まだ仕事があるんでな。眩しいか？」

『だいじょーぶ…おやすみ』

「おやすみ」








ベッドの横に敷かれた子供用の布団に入り目を瞑る。カタカタと鳴るキーを押す音を子守唄がわりに眠った。


＊＊＊

『………といれ…』








時刻は深夜2時00分。世に言う丑三つ時って時間帯。既にベッドで眠っていた相澤先生を起こさないように部屋から出た。
やはり時間が時間なのでとても暗い。これくらいの年頃の子はきっと泣き噦るだろうが俺は精神年齢はもう三十路だ。これで怖いと言いながら泣き噦ると俺のミジンコ、いやミドリムシサイズのプライドが折れる。



さて、出すもん出したしスッキリした。さっさと部屋に戻って眠ろう。
そう思い足を踏み出した時、誰かに名前を呼ばれた。誰だと思いキョロキョロと辺りを見回すも誰の気配も感じない。

え、嘘怖い。トイレに行く前に言ったの撤回するわ。怖い、普通に怖い。







《A》







ひぃいいいっ！こわっ！え、こわっ！！しかも聞いて、頭に響いてくるのこの声！！マジで怖い！！誰でもいいから助けてヒーロー！！








《A、俺が誰かわかるか…？》








いやわかるわけが………待って、この声、どこかで、








『＿＿…とむら？』








向こうからの返事はなかったがきっとそうだろう。一体どこから声を掛けているのかわからず辺りを見回す。









《校門までおいで》








そう言うともう声は聞こえなくなった。
校門までおいで。そう言った。校門にいるのか、誰かの悪戯か。いや、なんでもいい。あいつに会えるのなら。

意を決して靴を履き玄関の扉を開けた。

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