未来の彼ら (ページ1)

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＃日目ページ1

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『凄いなぁ。皆、とってもカッコいいヒーローだ』

死んで何年になるだろう。3…4かな？それくらいだと思う。

今いるここは、《天国》というものだろう。
白い服を身につけてるし雲の上も歩ける。極め付けは天使の輪に小さな羽。こんな小さな羽で飛べるのか心配だったが案外いけた。

『あ、緑谷くんまた活躍してる。それに爆豪くんに轟くん…飯田くんもいるや。凄いなぁ…引っ張りだこだ』

凄い、と思う反面で、羨ましい、という感情も出てくる。羨ましいよ。だって私もヒーロー志望だったんだもん。

＿＿でも、皆の活躍をこうやって観れるのも、楽しいかな。

やっぱり羨ましいけどね。
そう思い笑う。

「A、そろそろ時間だ」

『はい』

「気をつけていくんだよ。大丈夫だとは思うが、くれぐれも姿を見られないように」

『わかってます。…いってきます』

「いってらっしゃい」

そう言い雲から落ちる。最初は怖かったコレももう慣れた。小さかった羽を大きく広げ、羽ばたく。

死んだ私の役目はコレ。
下界の人々の様子を観察する事。これをする事によって死んだ人たちの天国行きと地獄行きが決まるからしっかりと観察しなければならない。

『…会いたいなぁ』

いつもは見てるだけ。ちゃんと会って、話がしたい。
……なんて、もう無理だろうけど。

急降下する体を起こし、私は空から彼らを見守った。

過去の傷を持たない奴などいやしない。
もしいるとしたら、それは薄っぺらな奴だ。

[幽遊白書より]飛影