時透無一郎の親戚は恋柱の継子です 弐 【鬼滅の刃】【時透無一郎】【甘露寺蜜璃】

時の流れ　伍拾漆 ページ8

目が覚めると頭に温もりがあった。

その温もりの主を辿ると、


「甘露寺さん……？」



私の頭に手をのっけたまま寝ている甘露寺さん。

甘露寺さんの手を掴み、私のお腹に置いて、上半身を起こした。





横を見ると、私に体重をかけて寝ている甘露寺さんと、正方形の机が置いてあり、私の藤の花の簪と守袋があった。

………よかった、ちゃんとあった。

藤の花の簪を手に取り、始めて伊黒さんにあった出来事を思い出す。

そして守袋。

相変わらずと、薫衣花(らべんだー)の良い匂いがする。

何気に思い出す母の姿。

それに重なるように甘露寺さんを見る。

腹に置いた手を握る。

甘露寺さんの手……。

ふにふにして柔らかい…そして、綺麗……。

まじまじと甘露寺さんの手を見つめる。

そういえば、全治一カ月か。

それまで甘露寺さんと稽古できないのか。

嫌だな。

体も鈍るし。

早く治る薬でもあったら……なぁ。





と、空想的な事を考えていると、外が何やら騒がしい。



なんか聞き覚えのある声だな。

と思い、宙を見ていると、声が段々大きくなった。


こっちにきている……？

耳をすますと、「だから囲炉裏様はまだ安静にしてなきゃ…」と話す少女の声と、

「そうか！でも俺は囲炉裏に会いたい！」

「あー、俺もだ。甘露寺の継子にあってみてぇーなー。ド派手に」


と話す男性の声。


まぁだれだろうとあまり今は会いたくない。

甘露寺さんとの二人っきりの時間を！


その要望も叶わず扉が開く。

バァン！






「俺が派手に見舞いに来たぜ！」

「囲炉裏！見舞いに来たぞ！」


扉から姿を現したのは、



「煉獄さんと…………………どちら様でしょうか」


煉獄さんと……………誰だよ。

いや柱合会議で会ってるけど名前しらないよ。

誰だよ。



「宇髄天元だよ！」


しらねぇよ。

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