時の流れ 伍拾壱 ページ2
目が覚めると、見覚えのある部屋。
確か……
「お目覚めですか?囲炉裏さん」
「…………はい……ったい」
瞳に写ったのは、美しい胡蝶さん。
そうそう、甘露寺さんに初めてあって、意識を手放して………気がつくと知らない部屋!?
ってなってたやつだ。
そして、開口一番に痛い。率直だ。全身痛い。
「あの、胡蝶さん。全身痛い……です」
「あら、それは肉離れですね。というよりあなたは怪我が多いのです」
「え、今私肉ないんですか?ったたた」
「いえ、筋肉の怪我です。恐らく全治は1カ月ほどです」
うん。
よく分からないぞ。
そして全治は1カ月か。
やばいぞ、体が鈍るぞ。
やばいぞ、動くたびに身体痛い。
「は!?そう言えば甘露寺さんは!?甘露寺さんは無事なんですか!?甘露寺さんの御容体はっ!?……いった!」
泣くほど痛い………もういやわ。
「甘露寺さんは軽傷で済みました。囲炉裏さん、貴女のお陰で甘露寺さんは軽傷で済んだのです。上弦相手によく頑張りましたね」
と、胡蝶さんは、頭を撫でてくれた。どこかの安心感が蘇る。
≪囲炉裏…≫
頭に蘇る母の声。
何か出来たごとに、甘えるたびに、撫でてくれたあの手。
嗚呼、少し、涙が溢れそうだ。
「良かった、甘露寺さんが無事で…」
目から何かが頬をつたる。
甘露寺さんは無事なのは良かったんだけど、己の身体が痛いっていうね。
なんてこった。
痛い身体を無理に起き上がらせる。
「ちょ囲炉裏さん!?何するんですか!?」
「甘露寺さんに会いにいくんですっ!?あたたた……」
胡蝶さんは、痛みで死にそうな私を支えるように、布団に寝かせてくれた。
「うぅっ。甘露寺さぁん………」
「囲炉裏さん?あなたは重傷なんですよ?動いたらどうなりますか………」
ぞくぞくと、背中に悪寒が走る。
「分かっていますよね?(黒い笑み」
世界一怖い物を見た……。
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ぬき - 続きみたすぎる (2021年12月28日 10時) (レス) @page38 id: e09826d341 (このIDを非表示/違反報告)
いちごぱふぇ - 好きです。あーすごくいいところで!続きが気になります!応援しています、頑張ってください!!!!!!!! (2020年7月19日 3時) (レス) id: e2dd6d7f46 (このIDを非表示/違反報告)
時桜ミク - すごい面白かったです。続き楽しみにしてます。これからも頑張ってください。 (2020年1月29日 22時) (レス) id: 70727446e8 (このIDを非表示/違反報告)
涙-るい-(プロフ) - さろぺさん» 有難うございます!了解です!待ちますね! (2020年1月27日 4時) (レス) id: 5fa6124f9a (このIDを非表示/違反報告)
さろぺ(プロフ) - 涙-るい-さん» お願いします!でも夢主ちゃんの見た目を少し変えようと思いまして。それまで待っていただけますか? (2020年1月25日 11時) (レス) id: 84dcb5da09 (このIDを非表示/違反報告)
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