ブックカフェの情報屋【降谷零・安室透】

☆第10話 ページ10

"重要な資料が、ある企業のパソコンにあるからとってきて"

"ただ、組織の誰かがデータを潰しに来るかもしれないから注意しなさい"

企業のパソコンに黙々とハッキング作業を続ける

パーティやらなんかで従業員は空っぽでパソコンの液晶の光だけが怪しく光っている

てゆーか、データってどこに保存してあるわけ

ファイルが多すぎてひとつひとつ確認してるので時間がかかる

ため息ひとつついた時、背中になにかが当てられた

「なにしてるんですか？」

「組織の誰かってあなただったの · · · · · ·バーボン？」

眼だけ動かして後ろを見ると拳銃を持ったバーボンが立っていた

「Aさんもルシアンの情報を探りに？」

「え？ルシアン？」

「え？」

2人で頭にクエスチョンマークを浮かべる

「ちょっと待て、ルシアンの情報を消しに来たの？」

「えぇ、そうですよ。ボスからの任務をベルモットに聞いたので」

どういうことだろうか

こんなところにルシアンの情報などあるはずがないのに

しかも、バーボンは今、ボスからの命令だと言った

「先に言っとくけど、ここにルシアンの情報があるわけない」

「なに？」

「ていうより、ルシアンに関する情報なんて本人に聞く以外は嘘のことの方が多いし、そもそも情報自体が漏れることがない」

「じゃあ、どうしてボスはこんな任務を· · · · · ·」

何かがおかしい

このパソコンにはこの企業のデータしかないし、そもそもこの建物にはこのパソコン1台しか情報源がない

そこそこ大きい企業なのにパソコン1台しかないのって変

まるで、もぬけの殻だ

「零！ここ何かがおか· · · · ·っっ！！！」

叫んだのと同時に激しい爆発音と地響きが発生した

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