ブックカフェの情報屋【降谷零・安室透】

☆第8話 ページ8

「玉ねぎはさわって見て、玉がかたく、皮が乾いているものがいいんですよ。特に芽の付近がさわって見て柔らかいものや、根が伸びだしているものはあまり良くないです」

「ホォーなるほど」

なんか、こうして買い物してると、家族みたいじゃない！？

工藤くんが今小学生だし

将来結婚したらこんな家族になれるのかな？

「Aさん？嬉しそうな顔してどうかされましたか？」

「あっ！いえいえなんでもないです！えーと、次はレタスでしたね」

「レタスは切り口が白く、その部分を押してへこむくらいが新鮮なんです。切り口はあまり大きくなく１０円玉くらいのもの、葉はつややかなものを選んだらいいんですよ」

後ろから聞こえたレタス情報に振り返ると黒い笑みを浮かべた安室くんがいた

「安室くん！？どうしてここに！？」

「ポアロの買い出しで来たんですよ。そしたらAさんを見つけたので声をかけただけです」

安室くんは不機嫌そうだ

昨日も、沖矢昴さんの話をしているときは不機嫌だったし、よっぽど彼のことが気に食わないのね

まだ、赤井秀一さんと同一人物ってきまったわけじゃないのに

コナン君は安室くんのことを思いっきり警戒してるし

昴さんは· · · · · ·うん、普通だ。

「ほら、Aさん行きますよ」

「え？えぇー！！ちょっ、引っ張らないで！」

強引にズルズル引きずられるように昴さんから引き離されて安室くんに拉致される

「うぅぅぅ· · · · · ·せっかくいい雰囲気だったのに· · ·」

「なにが"いい雰囲気だったのに· · ·"だ！なんで奴と一緒にいるんだよ」

「だーかーらー顔が好みなのー」

「お前は顔がよかったら初対面のやつにホイホイついて行くのか！？」

安室くんは相当ご立腹の様子だ

というか、零を丸出しでいいの？ここ、仮にもスーパーよ？

まぁ、たしかに昴さんにはホイホイついて行っていたけど流石に誰にもって訳ではないはず

「まぁまぁ、安室くん考えてみてよ」

「なにを」

「顔はたしかに昴さんが好みだけれども性格とか諸々考えてトータルすると、安室くんのほうがお買い得物件だと思うよ？」

「人を物件呼ばわりするな」

口では悪態ついているけど、ちょっと嬉しそう

機嫌直ったかな？

「安室くん、ミルクレープ買って」

「それくらい自分で買ってください」

「· · · · · ·ケチ」

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