ブックカフェの情報屋【降谷零・安室透】

★第29話 ページ29

「んむ･･････？」

「起きたか、ほら水飲め」

目を擦りながらこちらを見るAは可愛い

いつもは酔いつぶれたらベッドに運んで帰っていたから寝起きを見るのは初めてだ

「あれ･･･？なんで安室くんがいるの？」

「真翔さんに呼ばれたんだよ」

彼女はまだ理解できていないようで、首を傾げて頭にクエスチョンマークを浮かべている

「全く･･･真翔さんでも他の男に気を抜かないでくれよ」

いつものように少し注意するつもりだった

でもAも酔いが覚めていないようで、反発してきた

「なんで？真翔だよ？気を抜くなって言われても楽しく飲んでただけだもん」

「真翔さんだって男だろ？何があるか分からないじゃないか！」

「ずっと気を張ってろっていうの！？」

「それに今日は沖矢 昴やコナン君もいたんだぞ！？」

「男友達と飲むのくらい私にだってあるよ！楽しく飲んでなにが悪いのよ！」

「心配しているこっちの気持ちも考えろよ！」

「何よっ！そっちだっていつも女の子に囲まれてるくせにっ！」

「あぁそうか･･･もういいよ、帰る。水飲んで着替えて寝ろよ」



外に出てため息をつく

冷たい空気を吸うと頭が少し冷静になった

ついカッとなって言いすぎてしまったな･･･

束縛するつもりなんて無かったのに

謝ろうかと踵を返したが足が止まる

今謝ったところでAは酔っ払っていて絶対聞く耳を持たないだろう

ため息ひとつついて帰路についた

明日には謝れますようにと願いながら

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