消息不明のアイドルは 10 (ページ16)

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195話ページ16

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バタンと大きな音を立てて、レッスンルームを飛び出す

どうしたの？

と、問われる言葉も全部無視して全速力で階段をかけ下りる

玄関を飛び出すと、そこにはこの世で1番会いたくなかった見慣れた人間が立っていた

『トウマ、、、』

濃い緑色のショートカットに、翡翠色の瞳

昔と変わらず、ニコニコと笑うその姿

トウマ｢久しぶりだね、葵。僕に会いに、走ってきてくれたんだ？｣

『会いに来たのは、アンタの方でしょ…！？なんでここにいるの！？』

私の大きな声に、宿舎に居たメンバーが一斉に出てくる

｢どうしたんだ？｣

｢誰だあいつ｣

｢葵の知り合いか？｣

トウマ｢わー、昨日見たサッカー選手だー。やっぱ近くで見るとみんな迫力あるね～｣

ヘラヘラしながら、手を頭の後ろで組んで私の方に歩み寄る

トウマ｢だけどさ、葵はやっぱサッカーしてる姿も可愛いけど、

僕の隣にいた頃の方がもっと可愛いんだから戻っておいでよ｣

トウマ｢ね？｣

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