消息不明のアイドルは 5 (ページ26)

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番外編 6 ページ26

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動画は急上昇し、SNSのトレンドワードに統べるように入った

ー｢めちゃくちゃかっこいい！！｣

ー｢いつもの明るい曲じゃないけど、こっちの闇感溢れる曲もあり！｣

ー｢AOIちゃんぽくないけど、あり！｣

ー｢暗い感じなのに、なんだか元気になれる！｣

私が趣味で作詞作曲をしているのは、今に始まった事じゃなく随分と昔からで、よくネットに上げていた

いつもは明るい曲やバラード系、恋愛系を歌う

届いたかな…野坂さんに

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そして、運命の雷門と王帝月ノ宮の決勝戦

私は帽子と伊達メガネをかけ、変装してスタジアムに試合を観戦しに来ていた

試合には負けてしまったけれど、野坂さんの目はなんだか生き生きとしていた

『負けたって言うのに…いい表情』

初めて見た時は、目に光がなくて死んだような顔をしていたのに…

ああいう表情…出来るんだね

ーﾊﾟｼｬｯ

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野坂｢なに見てニヤニヤしてるの？｣

不意に、昔を思い出していると野坂さんに声をかけられる

『ニヤニヤしてないですよ！失礼な！』

野坂｢あ、それ僕の写真？｣

『よく撮れてるでしょう？笑顔の野坂さん』

気づけばあの時、初めて見た野坂さんの清々しい笑顔に

シャッターを切っていた

野坂｢へぇ、隠し撮りする趣味なんてあるんだね葵ちゃんって｣

『はぁ！？ンなわけないでしょ、はっ倒しますよ』

野坂｢ほんと、口が達者になったね。2ヶ月前とは大違い｣

するりと腰に手を回す野坂さん

あの決勝戦後から、何故か異様に懐かれてしまった

全く……首輪でも買ってこようかな。

野坂｢あの時、僕に歌を作ってくれてありがとうね｣

耳元で、そう言われる

『…いえ、別に』

野坂｢あの曲があったから、僕は頑張れたんだ。

【光と戦う貴方へ、闇から抜け出せますように】

あのサブタイトルは、僕に向けて言ってくれたんでしょう？｣

『……』

野坂｢ありがとう、葵ちゃん｣

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