* マ マ の 可 愛 い お 人 形 * 3

52話 ページ12

．



『あれ……もう夜…？』




私が次に目を覚ます頃には、明るかった空がもう暗くなっていた


頭痛も治まり、なんとか熱も引いたみたいで朝と比べるとだいぶ動けるようになった




(喉が乾いたし…お水が飲みたい…)


床頭台に置いてある体温計で熱を測ると、37.5℃まで下がっていた


これだけ下がったし、1人でも水汲みに行けそう…



ベッドから降りて、スリッパに足を通す

さっさと行ってはやく戻ればママはバレないだろうし、、行ってこよう




からっぽのコップを手に持って、音がしないようにドアを開ける







ーｷｨ




｢よぉ｣




あ れ ？




ドアの前には、仁王立ちをするレイお兄ちゃんが居た




『どう…して？こんなところに……』


ﾚｲ｢ママに看病任された、後は……少しな？｣




少し…？



首を傾げて、頭にはてなマークが浮かぶ


ﾚｲ｢水飲みてぇんだろ？ 俺が水持った来てやるから、病人は大人しく寝とけ｣



フワリと足が床から離れ、レイお兄ちゃんに横抱きにされる


『ちょ、、じぶんで あるけますから…っ』


ﾚｲ｢はいはい、抱かれとけって｣




この前も横抱きにされたけど…これやっぱりなんか恥ずかしい…っ！！


ベッドまでそのまま連れて行かれ、ゆっくりとベッドに降ろされる





『レイお兄ちゃんってばもう…はずかしいですよ』


立っているお兄ちゃんを少し睨みながら見上げると、レイお兄ちゃんの手が私に伸びてきた






『…？』



ﾚｲ｢ごめんな｣



．

53話→←51話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す