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2話 ページ3





昼休み





『じゃーーんっ!今日はお弁当作ってきましたーっ!!』


「お〜前田ちゃん器用〜」






逃げたつもりで屋上に行ったのに、何故かセンパイと兄貴が一緒に待ち構えていた




『灰谷先輩も好きなのあったら食べていいですよ』


「やった〜」





センパイが持ってきたのは、赤と黒の2段重ねの重箱。

下はいなり寿司や巻き寿司

上におかずが入っている。




「運動会かよ…」


『えへへ…ちょっと頑張っちゃいました…』




眠たそうに目を擦りながら、欠伸をするセンパイ

あんまり寝てねぇのかな





「ねぇねぇ前田ちゃん。このハンバーグ、ソース無いけど…」



『あぁ、ソースなら別に用意してるんです。こっちがデミグラスソースで、こっちがおろしポン酢です。』


別の容器に入れたそれぞれのソースを取り出した



『作った時にソースをかけちゃうと、他の料理に味が移っちゃうし、ベチョベチョになっちゃうかもしれないので…あ、でもでも!味は保証します!!』




パッ!!と勢いよく兄貴の方にソースを渡した。



…オレじゃないんだ





「んーー美味♡」


『ほ、ほんとですか!!?竜胆くんも良ければ食べてみて!!』





いつもはオレのとこに真っ先に来る癖に

兄貴が居ると、いつも2番目。





結局センパイは、オレがいいんじゃなくて

兄貴の方がいいんだ













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作者名:潮田 さとう | 作成日時:2022年8月1日 10時

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