真面目な君を私は知っている

41話 ページ41

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『はーー……難しい、、』



月曜日

私は演劇部の衣装のデザインを考えていた



作品は、先生が面白半分で作った｢ツンデレラ｣というものだ。

もし、シンデレラに出てくる魔女の魔法が、綺麗なお姫様になる魔法じゃなくて [ツンデレ]になってしまったら…

というような 変な話だ


そして、私が今悩んでいるのは、魔女の衣装

魔法を間違える魔女だし、ポンコツ感のある可愛らしいものにしようと思っているのだけど

まだキャストが決まっておらず、イメージも湧かない




スケッチブックのメモを、破り グチャグチャに丸めてゴミ箱に捨てる



『あーーー、どうしよ』



こんな時、加恋がいたら アドバイスくれるんだけど

もう話せるような距離には居ないからなぁ



『気分転換しよ』



行き詰まった時の気分転換は、決まって自販機のジュースを買いに行くことだ


今日は何をしよーかな



教室を出たと同時に、隣のクラスのドアも開いて 誰かがでてきた

チラっと視線を移すと


以前は下ろしていた長い黒髪を、高いところでツインテールに結んだ高見沢だった




そう言えば、虎太郎には 学校復帰したら声かけてみる なんて言って まだ声かけれてなかったんだよね





『高見沢、ちょっといいかな』


｢え……｣



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