天寿をまっとうするやうに。【イソップ･カール】 (ページ10)

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第九話〜舞〜ページ10

イソップはん、冷たいけど、実はええ人なんかな…

トレ『あ！居た！A！遅いー！！』

『ああ、ごめんなぁ、ちと手こずっとったわ！』

エマ『それが巫女鈴ってやつなの？』

『そう、これで舞を舞ったりしたりするんよ』

エミリー『あら、ぜひ見てみたいわね。』

ツェレ『わ、私も見たいわ！日本の舞！！』

『え、えぇ…でも、あて…そんなおかぁみたいには…』

ルカ『いいではないかA君！皆君の舞を見たがっている。私も興味がある！是非とも見せてくれないか？』

『そこまで言うのであれば…』

朝から舞を舞うのは何だか新鮮だ。

鈴の音が鳴り、軽い足取り、ゆるりとした舞

ふと皆を見れば
目はおっとりとしていて
皆笑顔だった

『(嬉しいのぅ……)』

舞を舞えば舞う程

私もその気になり

すこし力を入れた

食堂の扉の端で誰かが覗いていた

イソップはんだった

『(イソップはん…)』

見ていたせいか、少しよろけた

『…と。あてが舞えるんはここまでやな』

ツェレ『……………………す…………す…………………………………………凄いわ！！！！とっても綺麗な舞だったわ！！』

エミリー『最後、よろけたけれど、大丈夫かしら？』

『分かったんかエミリーはん、大丈夫。心配あらへんで。』

イソップはんが見ていたから力んだだけだ。

『(…………イソップはんが見てただけなのに……？)』

エリス『A？』

『はっ、あ、どないしたん？』

エリス『いや、ぼーっとして、なんかあったか？』

『なんでもあらへんよ。皆舞見てくれてありがとうなぁ』

この気持ちはなんだろう。

何か、不思議な気持ちだ