太陽side ページ36
.
太「するわけないやん。」
晃「………え?」
太「晃一を一人にするなんてこと、せえへんよ。も〜、するわけないやろって」
第一みんなが死んだのは、晃一のせいやないし。
色々な事が重なり合って、事件っていうのは起きるんやと思う。
そうだとしたら、止められなかった自分も止めなかった自分自身にも罪はある。
みんな罪の意識なんて誰でも持ってるんやから。
太「大丈夫、大丈夫。」
晃「ほんまに?」
太「俺の、兄ちゃんなんやろ?せやったら、しっかりしてや。もう看守じゃなくて、仲間じゃなくて、兄弟なんやから。」
他人から始まって、俺らの見張り番になって、そっから仲間になって、俺の兄弟になる。
順序はおかしかったかも知れない。
でも、こうやって出会えた事は奇跡なのかも知れへん。
晃「…太陽………っ…」
晃一がボロボロ涙流して抱きついてきた。
太「ちょ、お……晃一…ふははっ」
自分まで泣きそうになったけど、それは何だか今じゃない気がして、寸前でやめた。
きっと、泣くのは今じゃない。
そのいつかの時にとっておこうって。
.
終わり ログインすれば
この作者の新作が読める(完全無料)
←晃一side
100人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:かえ。 | 作成日時:2017年11月6日 16時