海side ページ22
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太「ごめん…晃一。」
晃「ええよ。俺が先言えば良かったんや。」
ただの看守だって、見下してた。
俺らを酷い目に合わせる看守だって。
稜「じゃあ、晃一もまだ一応試験者ってことだよな?」
晃「そうや。だからまたいつ施設に戻されるかわからへん。」
仲間もいない、話す相手もいない。
ただ白い空間にずっと一人だった晃一の方が、俺らより何倍も辛かったに決まってる。
あいつらと同じような看守だって晃一の事を思っていた自分が憎い。
海「じゃあこの際、晃一も願いを叶えようよ。」
晃「いや俺は……」
どうせなら、俺らと同じ立場なんだから。
稜「いいじゃん、それ。」
太「晃一の、願いは?」
晃「……俺は………、そうだ。…佑亮の願いを引き継ぐ。みんなが笑顔でいられること。みんなを笑顔にさせること。」
晃一はやっぱり、最高の仲間だ。
もう看守なんかじゃない、ひとりの仲間として。
俺たちは、晃一の願いを叶えるためにも、笑顔でいる。
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作者名:かえ。 | 作成日時:2017年11月6日 16時