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ながいたびのはて ページ7

-長い旅の果てに 夢を叶えると-

『あ、えっと、ここは、?』
「こちらは、サロンでございます。デザイアグランプリの参加者は、無料でご利用いただけます。」

サロン、か。いわゆる休憩所だろう。
先程、ここに案内してくれた男性はギロリさん。このサロンのコンシェルジュらしい。

サロンには、かなり人数の減った参加者達がいた。

睨み合う人達、疲れきってる人達、そして、もう完全に、人々の輪と言うやつが出来上がっているような気がした。

自分は邪魔だよな、などと思いながら端の方に座っていると、エースさんがこちらに来るのが見えた。

「よぉ。ラビル。」

『…ラビル、?』

「なんだ、見てないのか。」

と、彼はスマホのようなものを見せてくる。

そういえばそんなものを貰っていたな、と思い出し画面を見ると、仮面ライダーラビル、という名が自分に付けられていること知る。

『えっと、エースさんはギーツ、ですか。』

「あぁ。よろしくな、ラビル。」

そう言って手を差し出してくるエースさん。
私も手を出し。挨拶代わりの握手を交わす。

それを見ていたのか、ふわっとした雰囲気の男性と、可愛らしい女性がこちらに近づいてくる。

「エース様っ!知り合い?」
可愛いらしい女性が彼に話しかける。

「いや、さっき話してな。」

「そーなんだ!私、鞍馬祢音!よろしく!」

祢音と名乗った女性は笑顔でこちらに手を差し出してくる。

『あ、AAです。よろしくお願いします。』

自己紹介をし、彼女の手を握る。

「あ、俺は桜井景和って言います!」

自己紹介の雰囲気が出来てしまったようで、ふわっとした雰囲気の男性、改め景和さんとも握手を交わす。

「へぇー!Aちゃんって言うんだ!可愛い名前〜!」

『あ、ありがとうございます。祢音さんも、可愛らしいお名前ですよね。』

「え〜!ありがと!てか!さん付けじゃなくていいよ!フランクに行こっ?」

あ、この人、人との距離の詰め方が上手い人だ。

『じゃ、じゃあ、祢音ちゃん?』

「うん!そっちほうが違和感ない!」


そんな話をしていると、ギロリさんからジャマトが出たとの報告があった。

気がつくと、また森のような場所へ移動していた。

先程と違う所は、参加者が全員集まっている、という所だろうか。

開始の合図ともに、全員先程ゲットしたアイテムをベルトにはめる。

変身!という声と共に全員、仮面ライダーに変身した。

こんな場面に遭遇するのは初めてなのに、酷く懐かしい感じがした。

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作者名:しぃ | 作成日時:2023年9月8日 20時

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