くりかえしのぼるつきは ページ35
映画の後はショッピング。
気になっていた本を買って、学校で使う文具を買って、最後にゲームセンター。
『これ!道長さんに似てません?w』
そう言って私が指さしたのはムスッとした顔をした牛のぬいぐるみ。
「お前、バカにしてんだろ。」
『してませんって!w私これ取ろっかなー!』
そう言いながらクレーンゲームにお金を入れる。
『あー、』
なかなか景品が取れないまま、どんどんお金が減っていく、
「お前下手すぎだろ…」
横で道長さんが声を漏らす。
『そんなこと言うなら道長さんやってくださいよ!』
「楽勝だ。」
そんなことを言いながらクレーンを操作するも、クレーンは宙を掴む。
『私より下手じゃないですか!』
「うっせぇ!」
お互いに闘争心に火がついてしまった様で、いつの間にか、どちらが早く取れるかで勝負に、
『道長さん!』
「A!!」
結局、勝負は引き分け、同じ景品で競ったために、私たちはお揃いで道長さん似のぬいぐるみGETという結果に、
お互い自分が勝っただろうと、ドヤ顔で見せ合うものだから、笑いが込上げる
『みちながさ…w自信満々でw』
「おまえだってwんだよその顔ww」
そう言って笑い合う。
『あ!道長さん笑ってるー!』
「そりゃ…笑うだろ、w」
見れないと思っていた道長さんの笑顔。あの写真撮は少し違うけど、私が見たかった笑顔。
『おそろい!ですね!』
「だな。」
その後は牛丼屋で夕飯を済ませ、帰路に着く。
家に帰り、寝る準備を済ませ、道長さんとお揃いになったぬいぐるみを抱き、眠りにつく。
夢を見た。
また、道長さんが居ない夢、
道長さんが居ないことも怖い、けど、もっと怖いのは段々と夢に近づいている事実。
ただ、起きた時、何故か恐怖感は消えていた。
起きて一番に視界に入るのは昨日のうしのぬいぐるみ。
うしのぬいぐるみっていうのも面倒だし、ぬいぐるみは、道長さんに似ていることからみちろーと名付けた。
私はみちろーに『いってきます。』と声をかけ家を出た時に、デザグラからお呼び出しが掛る。
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作者名:しぃ | 作成日時:2023年9月8日 20時