かわってくせかいで ページ31
迷宮脱出ゲームも無事終わり、政宗の記憶も消え、普通の日常。
今日は昼帰りの日。
『でさ〜w』
「やべーじゃんそれww」
「そういやさ!!」
そんな日常会話を楽しんでいると、視界の端に赤い帽子の女の子が映る。
カラン。
「A?なんか落ちたぞ。」
そんなことを言われて足元を見るとIDコアが落ちていた。
『まじだ、!なんで…?』
そこでお呼び出しがかかる。
『あ、用事思い出した!ゆら、政宗先帰ってて!』
物陰にかくれ、デザイア宮殿へ。
今回のゲームは椅子取りゲーム。
奪われたドライバーを取り返し、潜んでいるかくれんぼジャマトを倒すと言う内容。
ひとつはジャマトに取られてしまっているそうなので、誰か確実に1人は脱落する。
『どーしよ、ゆらと政宗に聞くか…?』
「Aちゃん!」
そんな声がして振り返ると景和くんと祢音ちゃんが居た。
「情報見つけたよ!行こっ!」
そう言って祢音ちゃんは私の腕を掴み走り出す。
神社の近くの森に入ると、赤い帽子の女の子が、ジャマトにドライバーを渡そうとしているところだった。
「そのドライバー返せ!」
そう言って景和くんがジャマトの方へかけていく。私も続いてジャマトの方へ。
祢音ちゃんは赤い帽子の子を逃がしてくれた。
「祢音ちゃん!Aちゃん!」
『景和くんのは!?』
「とった!」
「ありがとう!」
「困った時は助け合い!行こ!」
そう言ってドライバーをゲットしジャマトから逃げる。
走っていると、道長さんたちがジャマトに襲われているのが見えた。
「今助ける!」
「情けなんているか!」
「なんでだよ!困った時こそ助け合いだろ!?」
「お人好しが、俺たちがライバルってこと忘れたのか!」
「助け合ったって良くない!?生きてさえいれば、またチャンスはあるけど、ジャマトにやられたら終わりなんだよ!?」
道長さんは少しバツが悪そうに景和くんを突き飛ばす。
「時には周りを頼ってもいいんじゃないの!?1人で生きていける人間なんて居ない訳だし!」
「お前と一緒にするな。」
「お前の言う通りかもな。1人でやれるって信じても、どうにもならない時がある。自分を信じすぎることが裏目に出る。誰かの支えがなければ、人は生き残れない。」
正直驚いた。エースの口からそんな言葉が出てくるなんて…
『ウィンさん、!今助けます…!』
話に集中しすぎて、ウィンさんに気づけていなかった。私たちは協力して、ジャマトを倒すことにした。
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作者名:しぃ | 作成日時:2023年9月8日 20時