めぐっていくほしたちは ページ4
-巡っていく星たちは いつかまた逢えると信じている-
今朝も夢を見た。
かなりリアルさが増した夢。
更にハッキリとした背景。
顔は見えないが、ハッキリとした人影。
そんな夢に懐かしさを感じた。
そしてそれが…
怖かった。
怖くて怖くて仕方なかった。
私が私じゃなくなる感覚。
夢の人達が知る、別の私になる感覚。
全てが、初めて感じた感覚で…段々と私が消える気がして。
かなり魘されていたようで、冷や汗をかいていたのが分かる。時計を見ると、10時を回っていた。
まずい…。今日学校なのに。
どうりで…今日は夢が長い気がした。
まあなんとなくだけど。
携帯を見ると、ゆらと政宗から何件もLINEと着信が来ていた。
どうしようかと考えていると政宗から着信。
「おいA?!なんでお前学校来てねーの?!」
「めずらしーじゃん!Aがサボりとか!俺らも誘えよなー!まっ、俺らも絶賛授業サボり中〜」
画面越しに政宗とゆらの元気な声がする。
『いやー、サボりじゃなくて…かんっぜんに寝過ごした。 もー学校いかん。』
「マジかよwwおまw馬鹿だろ!」
ゆらは爆笑しながら私のことをバカにしてくる。
「ってことはよ!夢、いつもより進化したんじゃね?!欠席のことは上手く言っとくから教えろよ!」
昨日のこともあり、興味津々の政宗を落ち着かせ、後日話すと約束をし、通話を切る。
ありがとう政宗、これで説教回避。
そして、政宗のお陰で思い出した、昨日の箱の中の物を取り出す。
大きめの物体の中心には、丸い穴があったので、試しに箱に入っていた丸い物体をはめてみる。
機械音と共に"エントリー”と言う音声が聞こえる。
『エントリー、?』
私がそう言った瞬間、見ていた景色が一瞬で切り替わった。
そこは、豪華な柱が何本騙っている場所だった。
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作者名:しぃ | 作成日時:2023年9月8日 20時