きみもきこえている ページ21
ジャマーエリアが拡大し、蹴り出した缶が場内に入る。
すると、あろうことかナイトは缶を飲み込んだ。
緊急事態に直面した運営は、救済措置と称し、私たちに卵を渡す。
そして、【缶けりゲーム】のミッションは"缶の破壊”になった。
私たちは卵を守りながら、戦い、育てなければいけないようで、。
その戦いの末、祢音ちゃんの卵からはプロペラ、道長さんの卵からはドリルバックルが生まれた。
そして、私とエースの卵はわれる気配がなかった。
エースは、ゲームで命を落とせば元の生活には戻れないから、と私達にゲームから手を引くように言ってきた。
突然その言葉に同意する者は誰も居なかった。
時は経ち、ラスボスジャマトとの最終決戦の日、私は少し緊張しながら戦場へ向かう。
その時、私の卵から、パキ…という音がした。
急いで卵を見ると、中には何も無かった。
『空…?!は?!』
1人だというのに思わず声を上げる。
当然、今までの小型バックルでは手が出ないことは分かってる。
そこで、シークレットミッションで手にしたバックルを使うことを決意した。
新たな武器を使い攻撃を仕掛ける祢音ちゃんと道長さん。
けど、やはり通じなかったようで、2人は深手を負った。
遅れてきた私は、新たなバックル…ブラッドバックルを使う。
名前同様、少し黒みがかった赤色の上に、鎖、そして鍵穴があしらわれているバックルだった。
私はその鎖を引っ張り変身をする。
2人をかばいつつ、相手に攻撃をするのは至難の技だった。
そんな私には出来ないようなことを体がやって退ける。
そんな自分にびっくりしながらも戦っていく。
が、攻撃を受け、最終的に自分もピンチに。
「待たせたな。」
『えーす、?』
私のピンチを救ったのはエースだった。
私達をその場から離し、
「これ以上はやめておけ、勇気と無謀は違うぞ。」
と声をかける。
道長さんはそれを拒否。
「勇気と無謀とかどうでもいい……俺は負けない!」
と立ち上がり、ナイトに挑む。
エースは、そんな彼の思いを受け止めたかのように、彼への攻撃を卵で受け止める。
「起きろ、寝坊助。」
割れた卵から出てきたものは、新たなバックルだった。
エースはそのバックル、モンスターバックルを使い、ナイトの体内の缶を破壊。
ラスボスの撃破に成功し、エースはデザ神となった。
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作者名:しぃ | 作成日時:2023年9月8日 20時