Cords of Love (ページ16)

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よるにおびえないでページ16

目が覚めると、ベッドに居た。
気を失うかの様に眠ったため、夢は見なかった。

｢起きたか。お前、玄関先で倒れたんだぞ。｣

『あ…ごめん、。』

｢というか…ラビルお前、軽すぎる。ちゃんと飯食ってるか？｣

『あー、最近食べれてないかも。』

｢と思って。飯、買ってきたぞ。｣

と、コンビニの袋を指さして笑うエース。
袋の中には栄養がありそうなものが沢山入っていた。

『ありがと、お金は払うよ。いくら？』

｢いい、気にすんな。それよりお前の夢の話だ。｣

と、彼の買ってきてくれたご飯を2人でたべながら夢の話をする。

恐怖感がかなり増したこと。
夢の中の時間軸へと近づく事が恐ろしいこと。
全てを伝えた。

エースは話していくうちに、恐怖で震える私の背中をさすり、落ち着かせながら真剣に話を聞いてくれた。

｢その調子だと、ろくに寝れてないんだろう。クマが凄い。｣

デザグラによる疲労が溜まっている上、寝不足ときたせいで、かなり酷い状態になっていたようだ。

｢俺がここに居てやる。魘されたら起こしてやるから、寝ておけ。｣

そう言うと、ベッドに連れて行かれ、布団をかけられた。
エースはベッドの隅の方に腰掛けると私のお腹の辺りを優しくトン、トン、と一定のリズムで叩く。

子供扱いされているみたいだったけど、何故か返ってそれが安心できた。

彼のお陰か、その日は夢も見ず、ゆっくりと寝ることが出来た。

そして暫くは、毎日見ていたはずの夢を見ることが無くなった。