運命を乗り越えて。 (ページ19)

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なぜなのか。ページ19

１日の練習が終わり、完全にスイッチがオフモードになった。
練習着をずっと着ていると野球の気分が抜けなくなるのですぐさま着替える。もうオフはずーーーっとパーカーでいいのだ。

『疲れた…』

いつもなら翔平と少し自主練をするのだが、今日くらい休んでもいいだろう。
そんな事を思いながら着替える。

『足ジンジンする～』

みんなキャッチャーは疲れないと思ってるでしょ。
足は痛くなるわ汗はくっつくはで結構大変なんだよ。

和真「おつかれ～」

『お疲れさまっす』

和真「凪着替えんの早くね？」

『これからシャワー浴びてきます』

同時に、練習から終えた和真さんが入ってきて声をかけてくれた。
俺は和真さんの野球に対する姿勢が大好きだ。
野球のためなら努力を惜しまない。
おまけに美人な奥様もいるんだ。羨ましい。

『いってきまーす』

和真「いってらー」

とりあえず和真さんと別れ、ロッカールームを出ようとしたとき。
ドアを開けようとすると、それ以上の力で引っ張られた。

『うわっ！』

ギリギリで踏ん張ったから転けなかった。危ない。
誰だと半ばキレながら前を向くと。

翔平「…みーつけた」

『…あれ？』

今だけは会いたくない人物がそこにいた。
なぜだ。翔平ならさっき、ロッカールームの反対側でダルさんと話してるのを見かけたぞ。

『なんで？』

翔平「ダルさんと話してたら、ダルさんが「あ、凪がロッカールーム入ってったよ。」って。」

『だ、だるさんが…？』

絶望の最中、翔平の後ろからだるさん顔を出した。

ダル「ごめんねw」

ダルさんだから怒れないのが…

これは完全に俺の敗けだ。

『くそぅ…』

翔平「ほら、約束だから早く防具着けてー」

『今日午後ほとんど翔平の球受けたじゃんかぁ…』

翔平「ほら。行くぞー」

『ｲﾔｧｧｧｧｧ……』

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ダル「…可哀想なことしたかな？」

和真「凪はあんくらいで大丈夫っすよ」