【村上宗隆】おにぎり似合いそうな人2

約半年ぶりのメールに飛び起きた ページ15

〜村上side〜



村上「(あー、、もうこんな時間か、)」



腹は空腹だと知らせているのに動く気力が起きない


ここ最近ずっとこんなんやな、と重めのため息が出る



…カーテンも閉めたまま照明も点けずにずっと考えてた


どうする、こうするか、ああするか、って巡らせては


やっぱり自分には..、と浮かんだ選択肢を白紙に戻す



バット振ったり走ったり身体を動かしても、


いつまでも頭の片隅にあるネガティブな要素は消えない



これまでもこういうことはあったんやけどな、と


天井を眺めてから何回目か分からないため息が溢れる



暗くて窓から差し込む月明かりに晒された部屋を見渡す


…はは、こう見ると散らかってるなぁ


まぁ別にここに誰か来る訳ないし、……誰か、だれ、、



村上「……今日、何食べたんやろ」



思い返せばもうずっと野球のことばっかりで、


メールのやり取り疎かにしていたのを思い出した


充電が満タンになった携帯を手に取って確認する



村上「……5月、ってことは半年か」



最後にしたのはお互い地元の早口言葉を言えるかのやつ


画面越しに名前を呼ばれて舞い上がってたのが懐かしい


そういやメールの通知で飛び起きることがなくなったな


そっか、じゃあもうすぐ今年もおわ..え、待って、



村上「……誕生日過ぎ、て、…ハァ、最っ悪」



……好きな人の誕生日さえ忘れるとかありえん


マジでないわ、自分のことばっかりで気付かんとか



村上「……ハァァ、、……、..A、さん」



また会うことがあったら、


そのときも下の名前で呼んでくれるんかな



…会いたいなぁ、、声聞きたいし、ぐだぐだ話したい、


あとご飯も食べたいな、美味しそうに食べてる顔見たい



村上「……はは、ダサ」



ボフン、とソファに倒れるように上半身を投げ出す


…半年も連絡なかったら、もう、



そうして目を閉じようとしたときに携帯がパッと光った


またどうせニュースとかやろ、なんて思って見た瞬間



村上「…、…！？」



空腹にも勝っていた身体中の倦怠感が一瞬で吹き飛び、


飛び起きた勢いのままザッと立ち上がってしまった

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