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北斗くんから、すごい悲しそうな顔してるのに声だけはめちゃくちゃに優しくて、頷くしかできなかったんだけど、そう言って私の顔をなんだか泣きそうな顔をして見つめる友人に言葉を失っていれば「…余計なこと、言った」と後悔したように俯くのに「え？」と言葉が溢れる。
「距離置いてみればとか無責任だったよね、わたしたちが、言ったので拗れた？」
「え！そんなことはないけど！？」
ごめん、と本当に辛そうに呟く友人に慌てて否定した。それはちがうよ、あの後ほんとは告白されたんだよ、むしろあの作戦で間違ってなかったんだよ、間違えたのは、そのあとの私だっただけだよ、ちがう。
「…何も言えなかったんだよね」
「え？」
「好きって言ってくれたの、北斗くんは」
「…え、じゃあ、両思い、じゃん」
じゃあなんで、そんなAは泣きそう、なの、と辿々しい友人に「…私も好きって、返せなかった」と呟くのが精一杯だった。もうそれ以上は何も聞かれなかった、多分聞かれても答えられなかった。頑張ったよ、大丈夫、Aと友人たちが抱きしめてくれるのに今度こそ涙が溢れて仕方ない。しばらくそうして「一緒に帰る？」と聞かれたが1人に少しなりたくて首を振れば「電話してね、いつでも」という言葉を残して背中を向けるのを見つめて私もしばらくして席を立った。
「…悲しそうだったんだ」
まだ私のこと好きなの？…ちがうよ、たぶん、煮え切ってないだけ、気持ちが。そう思いながらとぼとぼと石を蹴りながら下を向いて帰路を辿っていればどん、と誰かにぶつかって慌てて顔を上げる。
「あ、すみませ…」
「うわ、ひでぇ顔」
「…樹」
久しぶり、元気ねえなーとどこまでも能天気なやつだなと思いながらもしんみりした気持ちにはどこかこの明るさが嬉しかった。てかやっぱ私の顔ひどいんだ。
「…なんでお前はそんなに下ばっか向いてんの」
「知ってんでしょ、大体」
「はは、まあな」
ふたりして拗らせてんなって思ってるよ、と樹が少し笑って私の顔を覗き込む。
「北斗も最近酷い顔してるんだよな」
「…へえ」
「なんか痩せたし、昨日なんて授業中寝てたの想像つく？びっくりだよマジで」
「…つかない」
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七瀬(プロフ) - 朱音さん» ありがとうございます！ヒロインごと好きになって頂けて嬉しい限りです！かなり話数もあるのに最後までお付き合い頂いて本当に嬉しいです…！他のお話も時間がある際にでも宜しければご覧ください。コメントありがとうございました！ (2023年2月7日 20時) (
レス) id: 652635b4cf (このIDを非表示/違反報告)
朱音(プロフ) - 大好きです！愛されるべきヒロインな夢主と、図書委員の北斗くんが良すぎて一気に読み切ってしまいました、ピュアピュアな夢主と拗れてる北斗くんをナイスアシストしすぎた樹に助演男優賞をあげたいです。他の世界観も読みたくて、他の物語も楽しく拝見させて頂きます！ (2023年2月6日 1時) (レス) @page49 id: 5dbaf83bc8 (このIDを非表示/違反報告)
七瀬(プロフ) - そぼろPさん» 最後までお読み頂きありがとうございました！お楽しみ頂けて嬉しい限りです！ありがとうございます！最後までお楽しみ頂けていたら幸いです。次回作もお楽しみ頂けましたらありがたいです！ (2023年1月2日 22時) (レス) id: 652635b4cf (このIDを非表示/違反報告)
七瀬(プロフ) - akikumaさん» 最後までお読み頂きありがとうございました！最高のお言葉頂けて嬉しい限りです、、！次回作までありがとうございます！よろしければお楽しみ頂けましたら幸いです！ (2023年1月2日 22時) (レス) id: 652635b4cf (このIDを非表示/違反報告)
そぼろP(プロフ) - 完結おめでとうございます！とても楽しく拝見させていただいていました。終わり方もとてもすごく好きで、全てが好きな作品でした。次回作も楽しく読ませて頂いてます！ (2023年1月1日 20時) (レス) @page46 id: cdebdf4adb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：七瀬
| 作成日時：2022年12月4日 22時
