○体育 sh ページ31
ｶﾞﾝｯｯ!!
『痛ってぇ！！』
ボールを顔面キャッチしてしまい、そのまま変な転び方をしてしまった。
今日は球技大会。
男子は応援していたが、とてもビックリしている。
私は邪魔にならないように、メンバーに謝り、体育館の端っこに行った。
足がとても痛いので捻ったかなと思っていると、私の元に幼なじみが来た。
シ「見とったで。どんくさいなぁw」
『うるさい！！』
やっぱり煽りに来た。
何かと煽りに来るよなコイツ。
私がイライラしていても、足の痛みは増していく。
少し痛みがキツくなったので、シャオロンに保健室連れてってと言った。
すると、嘲笑いながら
シ「Aは丈夫やから手当てなんか要らんやろ」
と言う。
流石に言い返したかったので
『不人気！！酷い！！！！』
と言ってやった。
2人で言い争っていると、大先生が走って来た。
鬱「Aちゃん、大丈夫なん？」
大先生が救世主だった。
私は心配してくれる人がいて、とても嬉しかった。
そして大先生に申し訳なさそうに言う。
『いや、さっきから足の痛みが増してきた』
鬱「それ大変やん！歩ける？」
『ちょっと難しいかも…』
鬱「んーAちゃんがいいなら、抱っこしていくけど…」
大先生が私を何としてでも保健室に連れていこうとする気持ちが伝わる。
言葉に甘えて運んでもらおうとしたが、ずっと見ていたシャオロンに止められた。
シ「大先生、俺が連れてくから」
シャオロンは笑顔で言う。
鬱「え、でも………わ、分かったって！先生に行っとくからな！」
『えっ、ちょ』
大先生は何か言いたそうにしていたが、逃げるように先生の所へ行った。
私には分からなかった。
何故、シャオロンが運ぶことになったのだろうか。
シャオロンは私を見つめ
シ「よいしょっと」
女子の憧れ、お姫様抱っこをした。
勿論、私の思考回路は停止している。
そして、シャオロンに訴える。
『これ以外なかったんか！？私はお姫様じゃないし、恥ずかしいねんけど！！』
シ「恥ずかしいのは俺もやで？てか、俺にとってAは姫やから問題無し」
無邪気に笑うシャオロン。
何故かコイツにドキドキしてしまう。
これはお姫様抱っこされてるからだ、コイツにドキドキなんてしてない。
と、自分に言い聞かせていた。
その後、私たちの様子をニヤニヤと見ていた友人達に弄られた。
あと、シャオロンとの距離がもっと近くなったのは気のせいだと思いたい。
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