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144:初登場 ページ46

〔陽斗side〕


時刻はお昼ちょっとすぎ、俺、水庭陽斗は協会に向かって足を進めていました。

暖かで、少し暑く感じるくらいの日差しを浴びながら、のんびりと歩きます。教会は家、すなわち森からは遠いから、馬で来ようかと思ったけれど、せっかくいい天気なので歩こう、と考えて歩くことにしたのです。

目立つ赤い屋根が見えてきたところで、足の限界がやって来ました。あと少しなのに、と悔しかった、ですが限界が来たのは仕方ないのでおとなしく休憩しようと思います。

「あー疲れた〜、やっぱ馬で来ればよかったかなー?……いや、いい気持ちだったし歩いて正解だな、うん」

長い独り言を喋って、リュックから水筒を出してお茶を飲みました。それはきーんと冷たくて、ちょっと寝ぼけていた目を冷ますのにちょうどいいものでした。

「よーし、充電完了っ!陽斗、行きます!」

陽斗って独り言多いわね、と昔の彼女に言われたのを思い出しました。まあ独りっ子だし仕方ない、と思っていましたが、いい加減直した方が良さそうです。ほら、今好きな人いるから。

足にぐっと力を入れて、座っていた岩から立ち上がりました。ひんやりしていた岩とのお別れは少し名残惜しかったけれど、野菜を届けるためにムチを打ちます。

「るーんるーんるるー♪」

鼻唄を歌いながら、上機嫌でてくてく歩きだします。リュックの中を漁ってメロンパンを食べました。さくさくしっとりしているそれは、とても美味しかったです。

軽食を口にしながらまた歩くと、やっと教会に着きました。やっぱりリュックの中から 野菜をいれたビニール袋を取り出して、教会の扉を開けます。

まず一番最初に感じたのは人間の匂いと獣の匂い、そして賑やかな笑い声でした。この声に、聞き覚えがあります。

あわよくば会えたらいいな、と思いながら、祭壇を探すために教会に足を踏み入れました。

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零兎(プロフ) - 小説読んであらすじ見てきますー (2017年8月1日 21時) (レス) id: 377a049b03 (このIDを非表示/違反報告)
零兎(プロフ) - [壁]_-)お久しぶりです。誰か居ますか? (2017年8月1日 21時) (レス) id: 377a049b03 (このIDを非表示/違反報告)
みかん☆ - 更新します! (2016年7月31日 21時) (レス) id: 2b73766c3c (このIDを非表示/違反報告)
神楽柚希.@じゅんは我の彼氏.(プロフ) - 猫田あみいさん» 教えてくださりありがとうございます…!!タイトル入れてきますねッ. (2016年5月31日 23時) (レス) id: f95df422fb (このIDを非表示/違反報告)
猫田あみい(プロフ) - 神楽柚希.さん» タイトルが抜けてますよヽ(´o`; (2016年5月31日 20時) (レス) id: 26aa867e92 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りあ x他6人 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2016年2月23日 0時

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