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141:探索 ページ43

(エンside)

ギギーと音をたてて協会の扉が開いた。1人位いるだろうとニキは思ってるみたいだけど、僕らが入る部屋に生命体は居ない。奥の部屋には居るっぽいけど。

「ニキ、人は居ないよ。」
「そうだな。」

僕が伝えた時にはもう、ニキは確認し終えた後だった。役に立てなかったなぁ……。

「さて、どうする?」
「え?」

突然の質問に驚いた。特に人が来る様子も無いから、奥の部屋に行ってみるか、探索するかということらしい。

「奥には人が居るから、行ってみる?」
「分かるのか!!凄いな……。」
「僕にはこんなことしか出来ないから……。」

誉めてくるニキに少し下を向きながら答える。所詮、失敗作だから……。
急に、頭に手の感触がした。撫でられてる。顔を上げると、ニキがちょっと哀しそうな顔をしていた。何だか胸がキュッとした。

「そう自分を悲観するな。お前は凄いと思うぞ。もっと自分を好きになれ。」

優しい言葉。こんなことを言われたのは初めてだった。動力炉に可笑しなところは無い筈なのに、胸の奥が暖かく感じた。嬉しいってこんな感じなのかな。

「ありがとう。」

短くて口に出すのが簡単なお礼。僕はそれを言いながら微笑んだ。ニキも優しく微笑んでくれた。

「じゃ、奥に行ってみるか。」
「うん!!此処、迷子になりそう……。」
「人が居るところまで案内してくれるか?」
「喜んで!!」

幸せ……だなぁ。こんなに幸せで良いのかな……?今は考えないでおこう。今だけでも短い幸せに浸っておこう。

「どんな人が居るかな?……人じゃないのが多そう。」
「そうなのか?俺はまだ、エンにしか会ってないから分からないのだが。」
「僕も少ししか会ってないよ。天使とか悪魔とか兎とか……。」
「……個性豊かだな。」

奥の部屋に居るかな?

142:迷う先には。→←140:大きな教会



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零兎(プロフ) - 小説読んであらすじ見てきますー (2017年8月1日 21時) (レス) id: 377a049b03 (このIDを非表示/違反報告)
零兎(プロフ) - [壁]_-)お久しぶりです。誰か居ますか? (2017年8月1日 21時) (レス) id: 377a049b03 (このIDを非表示/違反報告)
みかん☆ - 更新します! (2016年7月31日 21時) (レス) id: 2b73766c3c (このIDを非表示/違反報告)
神楽柚希.@じゅんは我の彼氏.(プロフ) - 猫田あみいさん» 教えてくださりありがとうございます…!!タイトル入れてきますねッ. (2016年5月31日 23時) (レス) id: f95df422fb (このIDを非表示/違反報告)
猫田あみい(プロフ) - 神楽柚希.さん» タイトルが抜けてますよヽ(´o`; (2016年5月31日 20時) (レス) id: 26aa867e92 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りあ x他6人 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2016年2月23日 0時

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