検索窓
今日:3 hit、昨日:14 hit、合計:7,434 hit

133:人型のお披露目 ページ36

(シルヴェスターside)

怖い猟銃を持った女の人はどこかに立ち去った。あの人、血の匂いがしていたけど、怪我していた人と同じ人だよね。でもやっぱり怖い。

尻尾を震わせて怯えるぼくをリヒトと蓮は心配そうに見る。リヒトは安心させようとしているのか、ぼくの背中を優しく撫でてくれた。

こんなんじゃいけないよね。

ぼくは2人を安心させようと、違う話題を出してみることにした。だって、いつまでも心配させちゃ悪いし。


「ねぇ、リヒト。リヒトって何者なの? ぼく、翼のある人なんてはじめて見た」

「えっと、天使だけど……」


そう言ったリヒトは悲しそうに目を曇らせる。もしかして聞いちゃいけないこと聞いたのかな。だとしたらどうしよう。

でも、天使なんてはじめてだし、どう接したら良いのかなんて分からない。

うーん、ここはぼくがどうにかしないといけないよね。何したら良いんだろう。リヒトみたいに翼がある訳じゃないし、蓮みたいに何か持ってる訳じゃないし……。

でも、2人は人間と同じ形しているんだよなぁ。蓮は多分人間だと思うけど。

人間? そういえばぼく、人型になれるんだよね。じゃあ、これをしてみようかな。


「2人ともこれから何が起きても驚かないでよ?」


ぼくは2人に告げてから尻尾を軽く揺する。何でか分からないけど、こうしたら人型になれるんだ。

どういう仕組みなのかいつか分かるのかな。

なろうとしないと変わらないっていうのも気になるけど。それも人型変化に関わっているのかな。


「すごい」


リヒトと蓮の声が重なった。さっきまでぼくがいた所には白銀の狼の耳と尻尾を持った人間が現れたからだと思う。もちろんぼくだけど。


「シルヴェスターですよね?」

「そうだよ」


ぼくは小首を傾げて尻尾を振る。人型の方が人語を話していても違和感ないと思ったけど、違うのかな。

うーん、やっぱり分からないや。

134:緑竜の甘く温かい夢→←132:竜と忌女



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (8 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
25人がお気に入り
設定タグ:忘却の街 , オリジナル , ファンタジー , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

零兎(プロフ) - 小説読んであらすじ見てきますー (2017年8月1日 21時) (レス) id: 377a049b03 (このIDを非表示/違反報告)
零兎(プロフ) - [壁]_-)お久しぶりです。誰か居ますか? (2017年8月1日 21時) (レス) id: 377a049b03 (このIDを非表示/違反報告)
みかん☆ - 更新します! (2016年7月31日 21時) (レス) id: 2b73766c3c (このIDを非表示/違反報告)
神楽柚希.@じゅんは我の彼氏.(プロフ) - 猫田あみいさん» 教えてくださりありがとうございます…!!タイトル入れてきますねッ. (2016年5月31日 23時) (レス) id: f95df422fb (このIDを非表示/違反報告)
猫田あみい(プロフ) - 神楽柚希.さん» タイトルが抜けてますよヽ(´o`; (2016年5月31日 20時) (レス) id: 26aa867e92 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:りあ x他6人 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2016年2月23日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。