120:置き手紙 ページ22
和鎖side
ふと目をさますと目の前にいた女の人は消えていた。その代わりに今にも風に飛ばされてしまいそうな紙切れが置かれていた。
『手当てをしてくれて、助かった、ありがとう』
よく見ると辺りに置いてあった武具もきれいになくなっていた。
「あの人、またどこかで独りなのかな…」
ぽつりと呟いた言葉は誰に受け取ってもらえるわけでもなく教会の澄んだ空気に溶けて消えた。
そんな風に思う根拠がどこにあったのかはさっぱりわからない。
いや、あの人の苦しそうな表情だ。
怪我をしているのとは別の苦しそうな表情…
あの人は何をしてあんな怪我を負ったのだろうか。まだ治りきっていないのに歩いて大丈夫なのか。少し心配だけど探す当てなんてない。
それに相手の方からいなくなってくれたんだから都合がいい。
無駄に相手を知る事がなくて…
都合が、とてもいい。
あの人の首にかかってた印象的なアメジストを思い出しながらまたゆっくりと眠った。
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零兎(プロフ) - 小説読んであらすじ見てきますー (2017年8月1日 21時) (レス) id: 377a049b03 (このIDを非表示/違反報告)
零兎(プロフ) - [壁]_-)お久しぶりです。誰か居ますか? (2017年8月1日 21時) (レス) id: 377a049b03 (このIDを非表示/違反報告)
みかん☆ - 更新します! (2016年7月31日 21時) (レス) id: 2b73766c3c (このIDを非表示/違反報告)
神楽柚希.@じゅんは我の彼氏.(プロフ) - 猫田あみいさん» 教えてくださりありがとうございます…!!タイトル入れてきますねッ. (2016年5月31日 23時) (レス) id: f95df422fb (このIDを非表示/違反報告)
猫田あみい(プロフ) - 神楽柚希.さん» タイトルが抜けてますよヽ(´o`; (2016年5月31日 20時) (レス) id: 26aa867e92 (このIDを非表示/違反報告)
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