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117:革命祭の夢、それからアメジストを ページ19

銃声が響く、途端に俺は思考を巡らせる。
ああ、此れはいつもの夢だ、革命祭の夢だ。
俺が暮らしていたのは、国全体が、スラム街の様な所だった。
ただ王族が贅沢している、そんな国だ。

夢も希望もない、この街にも、この国にも。
空を見上げれば、工場から出た煙でいつも曇っていた。
地を見据えれば、どこの誰かもわからない、腐乱した屍が転がっている
河を見つめれば、工業排水で濁った極彩色をしている。
そんな中で、俺は17まで暮らした。
17の頃、とある組織に声をかけられた、

「汚い王族の血を絶やしてやらないか?」

それは、父と母を、幼い弟妹達をも見捨てた俺に対する、最高の問いかけだった。
その日から俺は何人殺した事だろう。
酒も飲んでいたし、煙草も吸っていた。
あの頃よりは、素晴らしい生活を送っている。
なのに、何かが抜けていた、こんなにも充実しているのに。
足元が崩れて、奈落の底に落ちてしまいそうになるぐらいの、不安感を俺は初めて
感じた。

革命の夜がついに来た、その頃、俺はもう19だった、組織の中で愛した男もいた。
俺は高台に登り、スコープを覗き、引き金に手をかけた。
革命祭が始まり、まず一人、その次に二人。
目標に当たる快楽を徐々に感じながらも、引き金を引いていった。
ふと、場所の空気が変わった、誰かが自爆したのだろう。
そんなことも気にせずに、淡々と始末していく。
革命は無事に終わったあ、俺たちの圧倒的勝利だった。
一夜にして、廃墟となった城を見上げ、さあ、***に会いに行こう。
なんて、気楽なことを考えていた。

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零兎(プロフ) - 小説読んであらすじ見てきますー (2017年8月1日 21時) (レス) id: 377a049b03 (このIDを非表示/違反報告)
零兎(プロフ) - [壁]_-)お久しぶりです。誰か居ますか? (2017年8月1日 21時) (レス) id: 377a049b03 (このIDを非表示/違反報告)
みかん☆ - 更新します! (2016年7月31日 21時) (レス) id: 2b73766c3c (このIDを非表示/違反報告)
神楽柚希.@じゅんは我の彼氏.(プロフ) - 猫田あみいさん» 教えてくださりありがとうございます…!!タイトル入れてきますねッ. (2016年5月31日 23時) (レス) id: f95df422fb (このIDを非表示/違反報告)
猫田あみい(プロフ) - 神楽柚希.さん» タイトルが抜けてますよヽ(´o`; (2016年5月31日 20時) (レス) id: 26aa867e92 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りあ x他6人 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2016年2月23日 0時

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