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私たちは暫く至近距離で睨み合っていた。どちらも折れない。もちろん私だって折れてやるつもりはない。
「 ディルックの言っていることはおかしい。私がガイアと楽しそうにしてるって言うけど、それはちゃんと感情が表に出てるってこと。人間らしくなったってことだ 」
「 確かに君の言う通りだね。本来なら喜ぶべきことだと思う 」
「 ならどうして 」
「 だが手まで繋ぐ必要はないはずだ。君には警戒心がない。誰にでもああやって触れさせるのか 」
私たちの口論はどんどんヒートアップしていく。最初は素直に謝れば、ディルックはいつもの様に「 気にしなくていいよ 」と笑ってくれると思っていた。けれど私のことを見つめる瞳は怒りを孕んでいて、もうそのような展開はないと分かる。
「 ガイアは友達。手を繋いだくらいで大袈裟 」
「 君はふざけているのか！ あれがガイアじゃなかったら、どんな目に遭っていたか分からないんだぞ！ 」
「 っ、私だってその辺りの線引きは出来ている！ ガイアだから触れても問題はないと判断した！ 」
「 ガイアだから？ あまり僕を怒らせるな！ 僕がどれだけ君のことを心配しているのか分かっていないからそんなことが言えるんだ！ 」
「 ずっと思ってた、ディルックは過保護だ！ 私は神の目を持っているし、元素力だって十分に扱える。何より子供じゃない、大人だ！ 私が何処で誰と何をしようとディルックには関係がない！ 」
ドン！！ と力強く両肩を壁に押し付けられた。一瞬 息が詰まり、私の口からはひゅっと乾いた空気が漏れる。俯くディルックは、垂れた前髪の隙間から私の事を睨みつけていた。私も負けじと睨み返す。
「 本気で言っているのか 」
「 本気だ 」
ディルックは掴んでいた両肩から手を離すと、背中を向けて距離を取った。もう話すことなんてないということだろうか。「 ふんっ 」私はわざとらしく鼻を鳴らしてディルックの隣を通り過ぎた。今日はもう顔も見たくないので、早く自分の部屋に戻ろうと思ったからだ。
しかし突然 手を掴まれ、私の身体は後ろに引っ張られる。まだ何か文句があるのか！ もう怒った。第二ラウンド、受けて立つ。私はむすっとした表情で振り向いたが、直ぐに間抜けな表情に変わることになる。
ディルックが私の腰を引き寄せて、── キスをしたから。
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しゅた - 本当に面白いです！！きゅんきゅんして見てます！！！更新頑張ってください！ (2023年2月13日 12時) (
レス) id: 7bb104c929 (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - 楓さん» うわあ！お返事遅くなりました！ありがとうございます！！その辺も書いてきますよ〜✍🏻 (2022年12月29日 19時) (レス) @page38 id: adb855f002 (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - ダァッ！！！！続きが気になります、、、主ちゃん一体何者なんだ、、 (2022年12月11日 13時) (レス) @page45 id: 4c22f265eb (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - ふわなさん» こんにちは！コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。しばらく毎日更新ですので良かったらまた覗きに来てください。 (2022年11月22日 18時) (レス) id: adb855f002 (このIDを非表示/違反報告)
ふわな - コメント失礼します！お話がとっても素敵で読むのが止まりませんでした！これからも更新頑張ってください！応援してます！ (2022年11月22日 13時) (レス) @page14 id: 71a4ce2144 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りり | 作成日時：2022年11月21日 3時
