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「 それは、何も言わずに離れたから… 」
「 A。ガイアと何を話していたんだ 」
「 えっ 」
「 教えてくれ。ガイアと何を話していた 」
ディルックに迫られて私は一歩 後退りした。壁際まで追い詰められてゴクリと生唾を飲み込むと、とん、と顔の横に手をつかれた。そしてもう片方の手は、休日なので編まれていない私の髪の毛に触れて、すんっと鼻先を近づける。
いつだったか、胸がバクバクとしたことがあった。その時と同じ様に今の私の心臓はうるさいくらいに音を立てている。
ガイアとは、ディルックの誕生日に何を贈ればいいか話していた。別れ際にアドバイスありがとうと声をかけてしまったのは間違いだったようだ。まさかそこを突かれるとは。しかし誕生日プレゼントについては出来れば内緒にしておきたい。
「 秘密 」
「 は？ 」
「 秘密だ 」
ディルックが、とても不機嫌そうに眉を顰める。こんな顔を私に見せるのは初めてだ。
「 僕には話せないことなのか 」
「 うん。話せない 」
……正確には、今は話せない。まだ何を贈るか考えていないし、どうせなら素敵なものをプレゼントして驚かせたい。
ディルックは髪の毛から手を離すと、次に私の顎を持ち上げてぐいっと顔を近づけてきた。鼻先が触れそうなほどに近い距離に私は目を見開く。
「 …随分と楽しそうだったね。僕の知らないところで、ガイアと、手まで繋いで 」
「 え 」
それはおかしい。何をそんなに怒っているかは分からないが、ガイアと話していてどうして責められなければいけない。彼との関わりもあってこそ、私はここまで感情を表に出せるようになれたのだ。それをディルックだって喜んでくれたじゃないか。
私はコツンと額をぶつけて、ディルックのことを下から睨みつけた。今までどんなことも肯定してきた私が、彼に反抗することは初めてだった。今日は初めてのことだらけだ。
「 それを言うならディルックだって楽しそうだった。私のことに気がつかず、ドンナと話してた 」
「 君を待っている間に少し話していただけだろう 」
「 私だってガイアとは少し話してただけ。怒られる筋合いはない 」
「 別に僕は怒ってなどいない 」
「 鏡で顔を見た方がいい。その顔で怒っていないは誰も信じない 」
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しゅた - 本当に面白いです！！きゅんきゅんして見てます！！！更新頑張ってください！ (2023年2月13日 12時) (
レス) id: 7bb104c929 (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - 楓さん» うわあ！お返事遅くなりました！ありがとうございます！！その辺も書いてきますよ〜✍🏻 (2022年12月29日 19時) (レス) @page38 id: adb855f002 (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - ダァッ！！！！続きが気になります、、、主ちゃん一体何者なんだ、、 (2022年12月11日 13時) (レス) @page45 id: 4c22f265eb (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - ふわなさん» こんにちは！コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。しばらく毎日更新ですので良かったらまた覗きに来てください。 (2022年11月22日 18時) (レス) id: adb855f002 (このIDを非表示/違反報告)
ふわな - コメント失礼します！お話がとっても素敵で読むのが止まりませんでした！これからも更新頑張ってください！応援してます！ (2022年11月22日 13時) (レス) @page14 id: 71a4ce2144 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りり | 作成日時：2022年11月21日 3時
