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皆は空をフワフワと飛ぶ生き物を見たことがあるだろうか。鳥や蝶ではない。四肢のあるしっかりとした生命体だ。もちろん私は生まれてこの方そんな生き物は見たことがなかったが、確かに今、目の前に浮いている生き物は「 何か失礼なこと考えてるだろ！ 」とプリプリと怒っている。
殺風景な部屋に彩りが欲しいと思い、風車アスターを摘んでいたところに、その浮遊物はやってきた。パイモンと名乗った浮遊物は私に金髪の女の子を見ていないかと聞いてきたのだ。
「 ごめん、見てない。探すの手伝おうか？ 」
「 うぅ、頼んでもいいか？ オイラ、そいつと璃月に向かう途中だったんだけど、戦闘中にはぐれちゃって 」
「 その子は神の目を持っているの？ 」
「 うーん。持ってはいないけど、元素力は使えるぞ！ 」
本来 元素力というものは神の目を通して引き出すことが出来るのだが、媒介なしで元素を扱うだなんて、その子は一体 何者なんだ。いや、世界は広いしイレギュラーの一つや二つあってもおかしくはないか。
瞳をゆっくりと閉じて、暗闇の中で精神を集中させる。ふぅと小さく息を吐いてから瞼を持ち上げれば、少し離れたところに微かに風元素の痕跡を発見した。これは最近取得した元素視覚という力だが、まさかこんなところで役に立つとは。
「 パイモン、あっちだ。清泉町の方向。一緒に行こう 」
「 お、お前も神の目を持ってたのか！ ありがとう！ 」
パイモンと二人で清泉町への道を歩く。道すがら、パイモンは蛍という旅人との冒険譚を聞かせてくれた。
放棄された四方守護の神殿で風魔龍の暴風の力の源を破壊し、地脈の異常を解消したこと。
トワリンと呼ばれているその風魔龍の呪いを解くために、風神バルバトスが愛用していた天空のライアーを奏でたこと。
呪いから解放された風魔龍は自由の風となり、今もモンドの木々を揺らしていること。
とても作り話だとは思えない壮大なストーリーだった。確かに、私がまだ狼たちと暮らしている頃は暴風雨の日が多かった。ここのところ眩しい太陽が顔を覗かせているのはその旅人たちのおかげのようだ。ありがとうと伝えたい。
それにしても、パイモンの話す冒険譚の中に、ディルックやガイア、ウェンティ、リサなどの知っている人の名前が出てきたのは驚いた。
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杏仁豆腐のスプーンになりたい - 続きすんごい気になる……更新頑張ってください…！ (4月29日 1時) (
レス) @page49 id: 6ae8607e98 (このIDを非表示/違反報告)
杏仁豆腐のスプーンになりたい - 流石に可愛すぎる (4月29日 0時) (レス) @page7 id: 6ae8607e98 (このIDを非表示/違反報告)
しゅた - 本当に面白いです！！きゅんきゅんして見てます！！！更新頑張ってください！ (2023年2月13日 12時) (レス) id: 7bb104c929 (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - 楓さん» うわあ！お返事遅くなりました！ありがとうございます！！その辺も書いてきますよ〜✍🏻 (2022年12月29日 19時) (レス) @page38 id: adb855f002 (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - ダァッ！！！！続きが気になります、、、主ちゃん一体何者なんだ、、 (2022年12月11日 13時) (レス) @page45 id: 4c22f265eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りり | 作成日時：2022年11月21日 3時
