【東卍】花垣兄,通称”族潰し”

溝中五人衆 ページ10

side.A
家の前についたのは夕方ぐらいだった。

部屋づくり母さんがやっといてくれるって少し甘えすぎたかな,


武道も帰ってるはずだし,母さんも居るはずだろう。

久しぶりの実家に少し緊張しながらもドアを開けた。


『ただいま,』


俺がそういうと,「おかえり」という声が聞こえたが母さんの声だけだった。

靴を見てみると,武道の靴がなかった。

時間を見てみるともう学校はとっくに終わってる時間。
武道が部活入ったなんて話聞いてねぇし。


『母さん,武道は？』

すると,母さんは少し困ったような声で言った。

「武道ね,不良になっちゃったのよ。最近ボロボロになって帰ってくるし,Aみたいに喧嘩は強くないし……だけどね,良い友達は居るみたいよ……ってA！？」


母さんの話を聞いた途端,居てもたっても居られなかった。


『ごめん,母さん。武道探してくるわ』


俺はまた外に出た。


クソｯ………

武道が1番なって欲しくないものになってしまった。


”不良”

小さい頃からずっと武道に不良の事を話さなかったのにいつからあいつは不良(それ)を知った！？


弱虫で,泣き虫で,鈍臭いのに。
いつもボロボロなのに。


俺が武道を探している中,とある不良達とすれ違った。

その不良は見るからに弱そうなヤツらだったが,言ってることは少し興味深かった。


俺が聞こえたのは

”公園” ”喧嘩賭博” ”東京卍會”


そして,

”花垣”


あの不良達に話を聞きたかったが,とにかくアイツらが来た方向にある公園に向かった。

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