【東卍】花垣兄,通称”族潰し”

・ ページ14

side.A
家に着き,武道の部屋にみんなを案内する。
武道をベッドに寝かせ俺は医療箱を取りに一旦部屋を出た。

酷い有様だった。
公園も武道達も

公園の階段にはジュースの缶だのタバコの吸殻だの……

何より,なんで広場には血の跡があるんだ？
んで,武道はどうして気絶するまでやられてんだ？

聞きたいことが山ほどあった。
とてもイライラした。

が,その気持ちをグッと押え俺は医療箱を取り武道の部屋へ向かった。


* * *
side.武道

”ボクに協力してください！！君なら,姉さんを救える！！”

直人にそう言われ,東京卍曾について沢山勉強し,”佐野万次郎””稀咲鉄太”その2人の出会いを止める。

と意気込みタイムリープしたのはいいものの,目を覚ました時には何故か知らねぇ人に殴られた。気絶した。

起きた時にはキヨマサに”ヤキ”を入れられた。

そうだ。
オレはコイツらの言いなりだったんだ。

生き地獄だった。

だから逃げた

だから友達も彼女だった橘も捨てて

そのことを思い出した。


だから踏ん張った。
そして聞いたんだ。

佐野って人か稀咲っていう人に会わせて下さい。

って。

そうしたらバットで殴られた。

そしてキヨマサに,

”佐野君の名前だしたら殺すぞ”

って言われた。


怖かった。痛かった。

そこからの記憶はあんまり覚えてない。

覚えるのは

確か,溝中(アイツら)が駆け寄ってくれたことと

刻み良い揺れ

そして大好きな兄ちゃんの匂い。

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す