【東卍】花垣兄,通称”族潰し”

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『……』

花垣A(26)

今現在とてもピンチで居る。


お腹が減った俺はプラプラとご飯屋を探していた。そして,美味しそうなご飯屋を見つけ入った。

ラッキーな事に席が空いていたらしく案内してもらった。

が,その席,なんと1人にしてはめちゃくちゃ広いのだ。

本当に気まずい……


その広い席,一人でかしこまっていると店員さんが少し慌ててやって来た。そして息を整えるなり俺に言った。


「すみません,お客様２名と相席してもいいですか？」


相席……,

俺が今1番求めていたもの。


『はい,全然大丈夫ですよ』


店員さんを安心させるために笑顔で言うと,店員さんは”ありがとうございます！今ご案内してきます！”とまた来た道を戻って行った。


2名か……

ついつい嬉しくて肯定してしまったが,カップルとかだったらどうしようか………

少しだけ緊張していると,店員さんの”こちらです”と言う声が聞こえた。


どんな人と相席するのか……

顔を上げてみるとそこには,


「あ,」

『……警棒くんとハンカチくん,』


あの髪色派手な2人が居ました。


* * *
side.蘭

今日は運が悪い。
いつもの行きつけの飯屋に行くと,お昼時のせいなのかとても混んでいた。

店員は俺たちの顔を見るなりあの”灰谷兄弟”と分かったのか,焦って相席の提案をしてきた。

本当なら嫌だけど,俺も竜胆も腹が減っていた為その案を了承した。

店員は急いで相手に交渉しに行った。

少しして,店員が帰ってきて席へと案内された。


……そういや相手何人か聞いてねぇな。カップルとかだったらどうしよ,


そんな事思いながら店員の後を着いていく。

”この席です,”

そう言われ相手を見てみるとそこには……


竜胆「あ,」

『……警棒くんとハンカチくん,』


あのぶつかった人が居た。


そして,そいつは言った。


普通の人は絶対分からないはずなのに,ハッキリと言った。


”警棒”と。


竜胆も気づいたらしい。



やべぇ…結構焦ってる,

だけど,興味も湧いてきた……


ぶつかった人,思ってたよりやばい人かもしれない……

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