#14 ゼロ ページ16
るちぇ【KP】 : 探索者が教会に向かうとそこには愛川と見たことない男性が立っていた。探索者に対して男性はにこやかに「どうかされましたか?」と尋ねる。
早川 穂花 :「あ、はい?」
早川 穂花 : 「貴方は……?」
るちぇ【KP】 : 「私は…そうですね、「ゼロ」と言います。」
早川 穂花 : 「ゼロ……
貴方、未来とどういう関係で……?」
るちぇ【KP】 : 「…無論このまま連れて帰ります。天使としての役目を果たしてもらわないと」
早川 穂花 : …「…天使としての役目?
どういう意味です?」
るちぇ【KP】 : 「彼女は天使としてこれから私に仕えてもらうのです。」
早川 穂花 : 「は……?」
早川 穂花 :「……未来じゃないと、いけないんですか」
るちぇ【KP】 : 「彼女は恵まれた人の子だった、だからこうやって立派な天使となることが出来た。だから今日連れ帰り、私の元で働いてもらうのです。」
早川 穂花 : 「っ、未来は貴方だけのものではないです!
未来は未来自身のものなんです!」
るちぇ【KP】 : 「…それがどうした。」
早川 穂花 : 「未来にっ、何をさせる気なんですか……!」
るちぇ【KP】 : 「さぁ…人間ではとうにわからないだろうな。」
早川 穂花 : 「っ……!」
るちぇ【KP】 : 「…そろそろ時間が惜しい、用があるなら手短に、だ。」
早川 穂花 : 「……未来を解放してください
未来は天使である以前に、ただ一人の女の子なんです!」
るちぇ【KP】 : 「…それはできない。やっと天使にふさわしい素材を見つけた。それが彼女だ。これを見つけるのにどれほど苦労したことか。真っ白な心を持つ人間はそう多くはないのだから。それに彼女は自分の運命を受け入れた。あと数時間もしたら人間としての人格は完全に失われる。それでも、連れて帰るかい?」
早川 穂花 : 「それでもです!
未来が私のことを覚えてなくても……
貴方なんかに支配されるよりもこの広い空を悠々と飛び回っていた方が未来にはずっと幸せなんはずなんです!」
るちぇ【KP】 : 「いいね。その強欲さ、それでこそ人間だ。面白い。じゃあ最初で最後のチャンスをあげよう。私に愛を証明して見せなさい」
早川 穂花 :「 ……はい」
るちぇ【KP】 : パチンと指を鳴らすとゼロの傍に立っていた彼女が前に出る。手にはナイフを握りしめ、静かに探索者を見据える。いつものような柔らかい微笑みは消えていた。
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作者名:ルーチェ@全初卓部員 | 作者ホームページ:なし
作成日時:2023年6月3日 16時